アルゼンチンの英雄リオネル・メッシは、10月6日にブエノスアイレスで行われたベニンとの親善試合をもって、21年間にわたる国際舞台のキャリアに終止符を打った。39歳のメッシは、3-0の勝利を飾ったこの試合で1得点2アシストを記録し、代表通算208試合出場、126得点という記録を残して代表チームを去った。
メッシの有終の美:ベニン戦での記録とパフォーマンス
アルゼンチンの首都ブエノスアイレスにあるモヌメンタル・スタジアムには、8万5000人を超える観客が詰めかけ、メッシの代表ラストマッチを見届けた。この試合のチケットは発売からわずか90分で完売し、転売サイトでは2500ドルを超える価格で取引されるなど、世界的な注目を集めた。アルゼンチンサッカー協会のクラウディオ・タピア会長は、この試合について「世界最高の選手、我々の象徴であるキャプテン、リオネル・アンドレス・メッシを招き、アルゼンチンでふさわしい別れを告げる」と述べていた。
試合はアルゼンチンが3-0で勝利した。メッシは48分にニコラス・オタメンディの先制点をコーナーキックから演出し、61分にはニコ・パスの追加点をアシストした。さらに71分には、アグスティン・ヒアイが倒されて得たペナルティキックを自ら決め、自身の代表キャリアを締めくくるゴールを記録した。ベニンのゴールキーパー、マルセル・ダンジヌは試合前、スペインの新聞マルカに対し「我々は観光に来たわけではなく、勝負するために来た」と語り、決して接待試合にはしないと宣言していたが、アルゼンチンは終始試合を支配した。
試合開始から10分には、背番号10にちなんだ特別な拍手が送られ、スタジアム全体がメッシの功績を称えた。後半52分には先制点を挙げたオタメンディが交代し、観客から温かい拍手が送られた。ベニンのゲルノート・ロール監督は、この歴史的な一戦について「メッシの代表チームでの最後の試合を戦うことは、私たちにとっても私個人にとっても大きな名誉です」と語った。
21年間のキャリアと代表引退の決断
メッシは試合後、感情を抑えきれない様子でファンやチームメイトに感謝を伝えた。彼は自身のキャリアを振り返り、次のように述べている。

「アルゼンチン代表のユニフォームをこれほど長い間、20年以上も着られたことは、私にとって大きな誇りでした。アルゼンチンのためにプレーすることは、あなたに起こり得る最も美しいことです。これほど幸せなことはありません」 リオネル・メッシ、アルゼンチン代表キャプテン
メッシの代表キャリアは2005年に始まり、その間、2022年のカタール・ワールドカップ優勝をはじめ、2021年と2024年のコパ・アメリカ制覇、2022年のフィナリッシマ優勝など数々のタイトルを獲得した。2016年には一度代表引退を表明したものの、その後復帰し、アルゼンチン代表史上最多の208試合出場、126得点、70アシストという圧倒的な数字を残した。また、ワールドカップ通算21得点、6大会連続出場という記録も保持している。
国民的英雄への敬意と今後の展望
「彼が作り出すあの存在感はもうそこにはないでしょう。私たちは新しい前進の道を探さなければなりませんが、あの感覚は失われてしまいます。彼を指導する経験を楽しめたことは信じられないほど素晴らしいことでした。今は彼なしで進まなければなりません」
リオネル・スカローニ、アルゼンチン代表監督
メッシは現在、MLSのInter Miamiに所属しており、2028年まで契約を残している。しかし、自身の父親ホルヘ・メッシの死去から2ヶ月が経過し、以前のインタビューでは「予想よりも早く引退する可能性がある」と示唆していた。アルゼンチンのファンにとって、今回のモヌメンタル・スタジアムでの別れは、21年間の旅路の終わりであり、一つの時代の終焉を意味している。