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モルガン・スタンレー第3四半期決算、株式取引の急増とウェルス・マネジメントの記録的資産流入で増収

2026年10月14日に発表されたモルガン・スタンレー(Morgan Stanley)の第3四半期決算は、市場予想を上回る好調な結果となりました。

モルガン・スタンレー第3四半期決算、株式取引の急増とウェルス・マネジメントの記録的資産流入で増収

2026年10月14日に発表されたモルガン・スタンレー(Morgan Stanley)の第3四半期決算は、市場予想を上回る好調な結果となりました。同社の1株あたり利益は3.03ドル(LSEG予測の2.91ドルを上回る)を記録し、純利益は49億1000万ドル(前年同期は46億1000万ドル)となりました。純収益は前年同期比11.6%増の203億4000万ドルに達し、LSEGやFiscal AIなどの市場予想を上回りました。 tangible common equityに対する利益率は22.6%となっています。

株式取引の急増とウェルス・マネジメントの記録的資産流入

この増収をけん引したのは、株式トレーディング部門の記録的な好業績です。同部門の収益は41%増の58億ドルに達し、StreetAccountの予想を大幅に上回りました。金利決定や中東情勢に関する市場のボラティリティが追い風となり、アジア地域での取引活動などが特に大きな強みとなりました。機関投資家向け証券部門全体の純収益は100億3000万ドル(前年同期は85億2000万ドル)に拡大しました。一方、ウェルス・マネジメント部門も記録的な純新規資産として2324億ドル(前年同期の81.0億ドルや第2四半期の148.1億ドルを大きく上回る水準)を集め、同部門の純収益は90億7000万ドルと10.1%増加しました。このうち、資産運用手数料は16%増の55億4000万ドル、純金利収入は12%増の22億3000万ドルを記録しています。

モルガン・スタンレー第3四半期決算、株式取引の急増とウェルス・マネジメントの記録的資産流入で増収
写真:CNBC

AJ Bellの市場部門責任者であるダニエル・コーツワースは、「同社の株式トレーディング活動は、銀行の第3四半期全体において大きな下支えとなりました」と述べた。

一方で、すべての事業が同じペースで成長したわけではありません。固定収入(FICC)トレーディングの収益は7%減の20億1100万ドルにとどまり、クレジットや商品の低迷が響きました。投資銀行業務の収益は2%増の21億6000万ドルと小幅な伸びにとどまり、M&A助言業務の収益は完了案件の増加によって改善したものの、株式引受業務は新規公開株(IPO)やブロック取引の減少により低調となりました。

IPO市場の回復と今後の見通し

また、ウェルス・マネジメントにおける融資残高は1957億ドルに達し、同部門のプレタックス・マージンは30.4%を記録しました。インベストメント・マネジメント部門の純収益は14億6000万ドルとなり、主に1つのプライベート・ファンドに関連する繰延キャリーテッド・インタレストの戻入れの影響で12%減少しました。

クレジット損失引当金の増加とセグメント別の明暗

第3四半期の信用損失引当金は1億4100万ドルとなり、前年同期のゼロから増加しました。企業向けおよび担保付き融資ポートフォリオの拡大がその主な要因であり、過去の四半期ですでに引当金が計上されていた商業用不動産などの償却分1億500万ドルも含まれています。こうした信用リスクへの懸念や金利環境の不透明さが、投資家が利益確定に走る背景となりました。モルガン・スタンレーの株価は発表前後の取引で一時2.5%下落するなど、好決算にもかかわらず市場では慎重な見方も示されました。

モルガン・スタンレー第3四半期決算、株式取引の急増とウェルス・マネジメントの記録的資産流入で増収
写真:The Globe and Mail
主な財務指標(第3四半期) 実績 前年同期比 / 予想比較
純収益 203億4,000万ドル 11.6%増(予想199億5,000万ドル超)
1株当たり利益(EPS) 3.03ドル 予想2.91ドル超
純利益 49億1,000万ドル 6.5%増
株式トレーディング収益 58億ドル 41%増
固定収入トレーディング収益 20億1,000万ドル 7.3%減
ウェルス・マネジメント新規純資産 2,320億ドル 過去最高水準

今後の市場環境と注目されるポイント

ウェルス・マネジメント部門の資産規模が拡大を続ける中、経営陣は手数料ベースの資産による安定した収益基盤の構築を進めています。ウェルス部門および機関投資家向け証券部門がともに業績をけん引する構図が鮮明になる一方、市場参加者は今後の金利動向や株式市場のボラティリティがトレーディング収益に与える影響を引き続き注視しています。ウェルス部門が達成した記録的な資産流入や、株式トレーディングの強さが次四半期以降も維持されるかどうかが、今後の評価を分ける重要なポイントとなります。

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執筆者について: nipponese

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