2026年8月21日、アメリカ建国250周年を祝う記念行事の一環として、首都ワシントンD.C.のナショナル・モール周辺で初開催されるインディカー・レース「フリーダム250 グランプリ」の開催を控え、厳戒態勢や交通規制が進められている。ドナルド・トランプ大統領が推進する同大会は、歴史的建造物に隣接する特設コースを舞台に2日間にわたって繰り広げられる。
ナショナル・モールの特設コースと厳戒態勢の全貌
首都ワシントンD.C.の中心街は、今週末に迫った記念すべきモータースポーツの祭典に向けて、大規模な交通規制とセキュリティ態勢へと移行している。ダウンタウン全域では2週間前から路上駐車の制限が敷かれ、レース運営のために大部分のルートがすでに封鎖されている。会場へのアクセスには指定されたエリアのチケットが必要となり、厳重なセキュリティチェックポイントがフル稼働する予定だ。
また、今回のコースは総延長2.7キロメートル(1.7マイル)におよび、7つのターンを備えたプロ仕様のレイアウトとなっている。歴史的なナショナル・モールを駆け抜けるこのイベントは、ワシントン記念塔やアメリカ議会議事堂といった象徴的な建造物を背景に展開される。フリーダム250 グランプリは、2026年8月22日から23日にかけて開催され、ナショナル・モールにおける初のNTTインディカー・シリーズ(NTT INDYCAR SERIES)レースとなる。
ドナルド・トランプ大統領は1月に大統領令に署名し、国の250周年とモータースポーツの歴史を祝う手段としてこのレースを設立した。トランプ大統領は7月に「これはこれまでにないようなレースになるだろう」「世界がこれまでに見た中で最も忘れられないレースイベントの一つになるだろう」と述べている。さらに、運輸長官のショーン・ダフィ(Sean Duffy)氏は、第3代アメリカ大統領であるトーマス・ジェファーソン(Thomas Jefferson)が1801年の建国25周年を馬車レースで祝って以来、ワシントンD.C.ではこのような競技会が見られたことがないと、その歴史的性質を強調している。
文化財への影響と歴史的背景をめぐる議論
華やかなモータースポーツの裏側では、貴重な歴史的遺産や文化財への影響をめぐり懸念の声も上がっている。一時的なレーストラックはナショナル・モールを含む2.7キロメートル(1.7マイル)を走り、コースのすぐ隣には、西欧文明の歴史にわたる絵画を特徴とするナショナル・ギャラリー・オブ・アート(National Gallery of Art)や、独立宣言およびアメリカ合衆国憲法原本を収蔵するアメリカ国立公文書館(National Archives)などの建物が存在している。月曜日には、ワシントンD.C.のナショナル・ギャラリー・オブ・アートの外にある彫刻の周囲を保護パネルが囲んでいる様子が見られた。
一方で、グランプリは「America 250 Task Forceと調整の上、INDYCARによって運営されている」とD.C.政府のウェブサイトに記載されている。インディカーはペンスキー(Penske)の子会社である。トランプ大統領のフリーダム250タスクフォースは、パトリオット・ゲームズ(Patriot Games)や6月にナショナル・モールで開催されたグレート・アメリカン・ステート・フェア(Great American State Fair)などのイベントをまとめた官民パートナーシップであったが、批判者たちはこのタスクフォースが米国議会によって設立された別の非党派組織であるAmerica250を損なうと主張し、フリーダム250がトランプの政治的アジェンダの手段になるという認識に対する反発もあった。
週末のスケジュールと注目のプログラム
首都の移動やインフラへの影響も避けられず、通勤通学の時間帯には大規模な渋滞が発生しているものの、地下鉄(メトロ)が週末の通常運行に加えて予備列車の待機など万全の体制で対応にあたっている。利用客は自分のゾーンを把握し、リアルタイムの更新情報を得るためにMetro Pulseアプリをダウンロードし、一部の駅で入手可能な記念SmarTripカードを探すことが推奨されている。土曜日には予選レースやゾーンチケットホルダー向けのサイン会が行われ、日曜日には午前8時にゲートが開き、レースは午後1時5分に開始される予定となっている。
