アメリカ内務省は2026年8月21日、著しい水不足に直面するコロラド川の今後2年間(2027年および2028年)に向けた新たな運用計画を最終決定した。下流域の3州に対し年間125万エーカーフィートの強制削減を課す一方、アリゾナ州が最大の負担を背負うことになる。
米国西部を支える大動脈であるコロラド川の水管理をめぐり、連邦政府は新たな舵を切った。アメリカ内務省は2026年8月21日、カリフォルニア、アリゾナ、ネバダの下流域3州に対し、今後2年間にわたり年間合計125万エーカーフィートの取水制限を義務付けると発表した。この決定は、長年にわたる7州間の交渉が合意に至らなかったことを受け、連邦政府が独自に踏み切った異例の措置である。
アリゾナ州が直撃を受ける削減配分と下流域の負担
新たな計画の下で最も大きな打撃を受けるのはアリゾナ州だ。アリゾナ州の供給量は年間76万エーカーフィート削減される。これに続いてカリフォルニア州が年間44万エーカーフィート、ネバダ州が年間5万エーカーフィートの削減を強いられる。1エーカーフィートとは、サッカー場を1フィートの深さの水で覆うほどの量であり、フェニックス地域の一般家庭約3軒の年間消費量に相当する。
強制的な削減に加え、下流域の3州は2年間で少なくとも70万エーカーフィートの追加的な自発的節水を行うことにも合意している。ネバダ州ではこの要件を満たすため、1,625万ドルの連邦補助金を活用して5万エーカーフィートの水をミード湖に維持する取り組みですでに先手を打っている。
枯渇するミード湖とパウエル湖の危機管理
内務省の水・科学担当次官補であるアンドレア・トラブニチェク氏は、今回の決定が流域の利害関係者に柔軟なツールと自発的行動を提供するものであると説明した。連邦政府側は、下流域側が提示した提案の「ほぼすべてを受け入れた」という。

上流域の免除と各方面からの反応
コロラド、ニューメキシコ、ユタ、ワイオミングの上流域4州については、今回の新たな運用計画の下でも強制的な削減は課されない。上流域側は、法的に定められた水量を下流に送り出す義務があるため、少雪の冬など自然条件によってすでに実質的な削減を強いられていると主張している。

カリフォルニア州の河川交渉担当であるJB Hamby氏は、カリフォルニア、アリゾナ、ネバダの3州は、河川の状況に応じて妥協し、困難な決断を下し、水利用量を削減できることを示したと述べた。JB Hamby, California River Negotiator, via The Colorado Sun, Azcentral, and The Guardian
10年間の新枠組みと今後の見通し
従来の長期的な運用計画に代わり、連邦政府は10年間の包括的な枠組みを導入した。この枠組みのもとでは、2年ごとに運用計画を再交渉し、貯水池の管理や水配分を見直す仕組みとなっている。もし7州の間で長期的な合意が整えば、この10年間のどの時点であってもその合意案に置き換えることが可能であるとされている。
中心街の都市部においては、各自治体の水道事業者が長年にわたり地下水の貯蔵や他の河川からの供給網を整備してきたため、直ちに住民が断水などの影響を直接受けることはないと見られている。しかし、限られた時間の中で根本的な解決策が見出されなければ、より深刻な水不足と法廷闘争の脅威が再び浮上することになる。