ニューヨーク州知事のキャシー・ホークルが2042年の冬季オリンピック・パラリンピック招致に向けた88人規模の調査委員会を立ち上げ、マンハッタンで初会合を開催した。ニューヨーク市とレークプラシッドの共同開催構想の可能性や課題を精査する。
ニューヨーク州が再び五輪の舞台を目指して動き出した。州知事のキャシー・ホークルは月曜日、2042年の冬季オリンピックおよびパラリンピックの公式招致に向けた実現可能性や課題を報告するため、88人ものメンバーで構成される調査委員会を発足させた。この構想は、大都市であるニューヨーク市と、1932年および1980年の冬季大会を開催した歴史を持つレークプラシッドがタッグを組むというものだ。
レークプラシッドとニューヨーク市の共同開催構想
マンハッタンで開かれた初会合には、州政府関係者やスポーツ界、財界、地域社会のリーダーなど約90人が集結した。ホークル知事は、同委員会の発足にあたって次のように意気込みを語っている。
ニューヨーク州知事のキャシー・ホークルは、「ニューヨークはオリンピックの州です。私たちには歴史があり、会場があり、そして誰にも負けないスポーツへの情熱があります」とAP通信およびNBCニューヨークに対して語った。
伝統的なウィンタースポーツの会場を持つレークプラシッドと、多様なアリーナを擁するニューヨーク市を組み合わせるこの計画について、関係者からは期待の声が上がっている。大会運営小委員会の共同委員長を務める2度 のオリンピック・スーパーG出場経験を持つアンドリュー・ワイブレヒト は、伝統と大都市の融合が素晴らしいレシピになると語った。
委員会の組織体制と各界からの参画
さらに、専門的な課題を検討するために複数のサブ委員会が設置されている。
- 財務サブ委員会:アイランダースの共同オーナーであるジョン・コリンズやメッツの副社長ジョシュ・コーエンら16人が参加。
- 法務サブ委員会:ヤンキースのランディ・レヴィン社長やNBCユニバーサル副社長のロバート・ランダウら12人が参加。
- ゲームズ運営小委員会:ビルズの少数オーナーであるローラ・ペグラら16人およびシニアアドバイザー18人が参加。
- コミュニティ関与サブ委員会:ファナティクス事業担当プレジデントのゲイリー・ゲーツォグら18人が参加。
交通網の整備と今後の検証スケジュール
大会開催にあたっては、克服すべき課題も少なくない。特にニューヨーク市とレークプラシッドの間には現在高速鉄道が通じておらず、交通網の整備が最大のハードルの一つとして挙げられている。オリンピック地域開発局の アシュレイ・ウォルデン会長は、北イタリアで開催された2026年のミラノ・コルティナダンペッツォ大会を引き合いに出し、高速鉄道がなくても成功裏に運営できた前例を挙げつつ、長期的なレガシーとして交通網の検討が不可欠であると指摘した。
また、北カントリー地域における宿泊施設の確保も課題視されている。1980年の大会で使用された選手村は後に中警備刑務所に転用された経緯があり、新たなインフラ整備が必要となる。
なお、今回の調査委員会の発足は直ちに正式な立候補を約束するものではない。知事によれば、委員会は約1年間にわたって可能性と課題を調査し、その結果と勧告を州に提出することになっている。