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トランプ米大統領が対ロシア制裁の適用免除を署名、ゼレンスキー大統領や米議会から批判が噴出

ドナルド・トランプ米大統領は、連邦議会が可決した対ロシア制裁法案の一部適用を免除する大統領令に署名した。

トランプ米大統領が対ロシア制裁の適用免除を署名、ゼレンスキー大統領や米議会から批判が噴出

ドナルド・トランプ米大統領は、連邦議会が可決した対ロシア制裁法案の一部適用を免除する大統領令に署名した。この決定は、ロシアのウクライナ侵攻に対する圧力を弱めるものとしてウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領や米議会から強い批判を浴びており、米国内の政治的な対立を深めている。

「リンジー・グラハム制裁法」の適用免除と大統領の主張

トランプ大統領が署名した大統領令は、9月に成立した「2026年リンジー・グラハム制裁ロシア・イラン法」の主要条項を停止するものである。この法律は、ロシアの経済を標的とし、ウクライナへの全面的な侵攻を理由に罰則を科すことを目的としていた。同法は、制定から30日以内にすべてのロシア産輸入品に対する関税を最大500%引き上げるよう義務付けていた。大統領は署名に際し、今回の免除措置は「合衆国の国益に適う」ものであると主張し、議会に対して免除の根拠を説明する非公開報告書を提出したと述べた。

トランプ氏は記者団に対し、自身の判断について「多くの皆さんは私の決定をまだ知らないだろうが、我々はそれを解明していくことになる」と述べた。さらに「これは非常に良い決定であり、国にとって、そして我々が世界的な舞台に立っている以上、世界にとっても良いものになるだろう」と語っている。一方で、この措置はロシアに経済的な生命線を供給することになると指摘されている。

ウクライナ政府および議会からの反発

ゼレンスキー大統領は、今回の決定を激しく非難した。ゼレンスキー氏はSNSへの投稿で「この決定をすべて取り消し、すべてを阻止することは私には間違っているように思える」と述べ、「それは間違いなくロシア人だけを助ける。彼らの満足感と、人々を殺し続けたいという願望を煽るだけだ」と強い言葉で批判した。ゼレンスキー氏は、ロシアが戦費を制限するための厳格な制裁を長年求めてきた経緯があり、今回の制裁免除がロシアによるウクライナのエネルギー施設への攻撃と重なっていることを指摘した。土曜日の朝にも、ロシアは15のエネルギー施設を攻撃し、冬を前にウクライナ全土で停電を引き起こそうとしている。

米議会内でも、共和党の一部を含む議員から批判が相次いだ。トム・ティリス上院議員(共和党)は、制裁法が上院で86対11という圧倒的な超党派の支持を得て可決されたことに触れ、「責任の範疇を超えている」と非難した。さらに、トランプ大統領がエネルギー価格を下げることを目指すなら、「プーチン大統領に恩を売るのではなく、イランの問題を解決すればよい」と述べた。ジョン・コーニン上院議員(共和党)もSNSで「プーチンをウクライナで助けるのは無謀だ。彼はウクライナで止まらず、我々のNATO同盟国が次になるだろう」と警告した。ドン・ベーコン下院議員(共和党)は、大統領が「独裁者の侵略を支え、同盟国を切り捨てている」と指摘し、今後の大統領の政策に対する資金提供に抵抗する議員が増えるだろうと予測した。

ディーゼル燃料価格とエネルギー戦略への影響

今回の制裁免除は、世界的なエネルギー供給への懸念を背景に、トランプ政権がディーゼル燃料の供給拡大を図る中で行われた。中間選挙を控える中で燃料価格は重要な政治課題となっており、トランプ大統領はロシアとの合意を通じてディーゼル燃料を市場に放出する方針を示している。テッド・クルーズ上院議員(共和党)は、FOXニュースに出演し、大統領の判断について「間違いだ」と断じつつ、「大統領がディーゼル価格に焦点を当てていることは理解できる」と語った。しかし、クルーズ氏は「現在の道筋は残念ながらプーチンを利するだけであり、良いアイデアではない」と強調した。.

トランプ米大統領が対ロシア制裁の適用免除を署名、ゼレンスキー大統領や米議会から批判が噴出
写真:cnbc.com

マルコ・ルビオ国務長官は、今回の制裁には他国に対する関税なども含まれており、トランプ大統領は「その米国への影響を分析するために60日間を必要としている」と説明した。ロシア側の反応として、キリル・ドミトリエフ経済特使はSNS上で、今回の措置を「重要かつ歴史的な瞬間」と評価した。彼は、制裁が実施されていれば米国と世界市場に「深刻な損害」を与えていたはずだと主張している。

今後の焦点と不明確な行方

ゼレンスキー氏は、今回の措置が終わりではないと警戒を強めている。「制裁緩和は続くだろう」と投稿し、銀行システムや化学産業など、さらなる分野で制裁が解除される可能性を示唆した。一方で、ウクライナが軍事目的で利用するSpaceX社の衛星通信ネットワーク「Starlink」のStarshieldアプリケーションが制限されているという報告もあり、イーロン・マスクCEOは「ネットワークの制限については最終的に米国政府と大統領に責任がある」と述べている。米国とロシアの間の緊張と、ロシアのウクライナ侵攻が続く中で、トランプ政権の政策は依然として国際的な議論の的となっている。

トランプ米大統領が対ロシア制裁の適用免除を署名、ゼレンスキー大統領や米議会から批判が噴出
写真:bbc.co.uk
執筆者について: nipponese

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