トランプ米大統領は3日、夏時間の通年化法案をめぐり、共和党のトム・コットン上院議員が成立を妨げているとしてSNSで非難した。さらに同氏の携帯電話番号を公開し、直接連絡を入れるよう市民に呼びかけたことがCNNの報道で明らかになった。
トランプ大統領が夏時間通年化法案の停滞でコットン上院議員を非難
トランプ米大統領は3日、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」を更新し、毎年3月から11月まで実施される夏時間の通年化を目指す法案について言及した。トランプ氏は、アーカンソー州選出のトム・コットン上院議員(共和党)が同法案の成立を妨げていると主張した。年に2回も時間を切り替える制度は煩わしいと、従来から批判を展開している。
SNSで携帯電話番号を公開し市民へ直接電話を要請
トランプ氏は投稿の中で、「偉大なアーカンソー州の皆さん、これは米上院にとって、そして米国そのものにとって超党派の素晴らしい勝利になると、皆さんの上院議員にぜひ伝えてほしい」と呼びかけ、コットン氏の携帯電話番号を直接掲載した。CNNがその番号に確認のため電話を入れたところ、留守番電話はすでにいっぱいになっており、その後は自動音声で「携帯電話の利用者」が応答できない旨の案内が流れる状態となった。
下院で可決されるも上院で止まる法案の行方
議論の対象となっている夏時間の通年化法案は、今夏の下院において圧倒的な支持を集めて可決されていた。しかし、下院での通過以降、上院における同法案をめぐる具体的な動きは停滞したままとなっている。年2回の時刻変更についてトランプ氏は、「人々は時計の時刻を変えるために動き回りたくない」と述べ、社会生活への影響を改めて問題視している。
子どもたちの登校と安全を理由に掲げるコットンの立場
電話番号の公開と批判を受け、コットン上院議員はトランプ氏の最初の投稿直後にX(旧ツイッター)へ自身の見解を投稿した。「アーカンソーの住民は子どもたちが真っ暗な中で登校することを望んでいない」と述べ、法案に反対する姿勢を示した上で、「私は常にアーカンソーを第一に考える」と強調している。
番号公開が招く安全保障上のリスクへの懸念
民主党のホアキン・カストロ下院議員(下院情報特別委員会委員)は3日、CNNの取材に対して、トランプ氏が現職議員の電話番号を公開したことで「危害を受ける危険」にさらしたと批判した。カストロ氏は、中国やロシア、あるいは非国家主体といった外部勢力が端末へ侵入する能力に言及し、「実際に彼らが必要なのは電話番号だけだ」と危険性を指摘している。
過去にも繰り返された現職議員の番号公表措置
トランプ氏が現職の上院議員の個人携帯番号を公表したのは、今回が初めての事例ではない。2016年の共和党大統領候補指名争いに立候補していた当時、大規模な予備選集会の演壇で、対抗馬だったリンゼー・グラム上院議員の個人の携帯電話番号を直接読み上げた過去がある。