元ダラス・カウボーイズのスタークォーターバックであり、CBSスポーツの看板NFL解説者を長年務めたトニー・ロモ氏が、ネットワークとの契約解除と、アマチュアゴルフの予選会での思わぬ失格という衝撃的な出来事に直面している。
CBSスポーツとの契約解除と泥酔運転逮捕
CBSスポーツとトニー・ロモ氏は、両者合意の上で袂を分かつことを正式に発表した。この発表は、ロモ氏がウィスコンシン州で車両の酒気帯び運転容疑により逮捕されてから約1か月後のことである。同氏は2017年からCBSのNFL中継におけるトップゲームアナリストを務めていたが、7月23日の逮捕以降は番組を離れていた。
ミルウォーキー郡の裁判所記録によれば、ロモ氏はウィスコンシン州の州間高速道路43号線を南進中に警察の交通検問で停止させられた後、逮捕に至ったという。ロモ氏は9月1日に酒気帯び運転の容疑に対して異議なし(ノー・コンテスト)の答弁を行い、自身の行動を謝罪する声明を出した。さらに、運転免許の6か月間停止とアルコール評価プログラムの修了が命じられた。
ロモ氏の不在中、CBSスポーツのNo.1NFL中継チームでは、プレイバイプレイの実況アナウンサーであるジム・ナンツ氏およびサイドラインリポーターのトレイシー・ウルフソン氏とともに、アナリストのJ・J・ワット氏がその役割を引き継いでいた。CBSスポーツは、ワット氏が今後もそのポジションを継続し、他のチーム体制は変更しない方針を明らかにしている。

この1カ月は困難なものでしたが、個人的にも大きな意味を持つ期間でした。主に対して、自分自身に対して、家族に対して、そして今や公の場に対して、自分の過ちと真っ向きから向き合い、完全に認めることが求められました。トニー・ロモ氏、Instagramでの声明(NFL配信)
ロモ氏はまた、現役時代の度重なる背中手術が自身に絶え間ない、衰弱させる痛み
をもたらしたと述べ、その痛みを和らげるための鎮痛剤への依存、そしてそこから抜け出そうとした際の過度なアルコール摂取につながったと説明している。
これらは一切の言い訳にはなりません。私の失敗であり、その責任は私が負います。トニー・ロモ氏、Instagramでの声明
ロモ氏は自身の健康問題に対処し、必要な変更を加えるために専門の医師チームと協力していることを明らかにしている。46歳のロモ氏は、2004年から2016年まで過ごしたダラスでの現役生活において、4度のプロボウル選出を果たしている。
ゴルフのKorn Ferryツアー予選会での失格劇
CBSスポーツとの契約解除が発表されたまさにその日、ロモ氏はオクラホマ州ブロークンアローのフォレスト・リッジ・クラブで開催されていたKorn Ferryツアーのプレ予選会において、最終ラウンドで失格処分を受けるという不運にも見舞われた。
同伴競技者でマーカーを務めたブランドン・ライス氏は、ロモ氏のスコアを16番が「4」、17番が「5」と記録していた。さらに別のゴルフプロが確認したところ、ロモ氏は実際には両ホールとも「5」を叩いていたと指摘されている。
PGAツアーのルールオフィシャルを務めるロブ・ケラー氏によると、ロモ氏のグループはスロープレーを避けるために「時計回り(on the clock)」の対象となっており、厳しいペースでの進行を強いられていた。自身のプレーへのフラストレーションやプレッシャーが重なった結果、マーカーのスコアを確認する時間的余裕が失われ、このような誤記につながったと見られている。

なお、スコアの誤りがなければセーフだったわけではなく、仮に正確なスコアであってもカットラインを通過して次のステージへ進むことは不可能であったため、順位上の結果自体には影響しなかった。
大型契約の終了と後任J・J・ワット氏
ボストン・グローブ紙などの報道によると、ロモ氏が2020年2月にCBSと結んだ10年総額1億8000万ドル(年平均約1800万ドル)の大型契約は、近年のパフォーマンス低下に伴いネットワーク側にとって重荷となっていた。局側との話し合いの結果、残りの契約期間分として多額の解決金が支払われる見通しとなっており、円満な合意という形をとるものの、実質的にはCBSスポーツ側による決断であったと伝えられている。
ロモ氏は自身の今後について、当面はフットボールの現場から離れ、自身の健康と家族に向き合う意向を示している。かつてNFL中継の解説者として新たな境地を開き、数々の劇的な展開を予測して一世を風靡したロモ氏だが、波乱に満ちた夏を経て、その放送キャリアは大きな転換点を迎えている。