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ケイガン判事、近年の最高裁判決が民主主義を損ねたと批判

アメリカの連邦最高裁判所における保守派多数決の判断が、民主主義を揺るがし、選挙区割りの「底辺への競争」を招いたと、エレナ・ケイガン判事が10月20日にワシントンのカトリック大学ロー…

ケイガン判事、近年の最高裁判決が民主主義を損ねたと批判

アメリカの連邦最高裁判所における保守派多数決の判断が、民主主義を揺るがし、選挙区割りの「底辺への競争」を招いたと、エレナ・ケイガン判事が10月20日にワシントンのカトリック大学ロースクールでの講演で強く批判した。

11月の連邦議会中間選挙をわずか2週間後に控えた10月20日、最高裁判所の自由主義派であるエレナ・ケイガン判事が、首都ワシントンのカトリック大学ロースクールで講演を行った。ケイガン判事は、近年の最高裁による選挙法や投票権をめぐる判決が「政治システムが本来の機能を果たさない民主主義を作り出した」と厳しく指摘した。

選挙区割りの再編成と「底辺への競争」

ケイガン判事が特に強く問題視したのは、連邦裁判所が極端な党派的ゲリマンダリング(特定政党に有利な選挙区割りの変更)を制限する権限を持たないとした2019年の最高裁判決だ。

この判決以降、多くの州で与党が自党に有利な議席を最大化するために選挙区の再編成を進める動きが加速した。両方の主要政党が党派的ゲリマンダリングを競い合うように行っていると、ケイガン判事は指摘している。

ケイガン判事はロイターおよびYahooを通じ、「両方の主要政党が党派的ゲリマンダリングを競い合うように行い、事実上、多くの市民から投票の平等を享受する権利を奪っている」と述べた。

投票権法と選挙資金規制への批判

選挙区割りの問題に加え、最高裁の保守派多数決は1965年の歴史的な投票権法の主要な柱を骨抜きにし、今年の決定によって人種差別を防ぐための多数派黒人選挙区が排除される事態を招いた。

今年4月に最高裁が下した投票権法に関する決定の後、南部を中心とする複数の州では、黒人の有権者が多数を占める選挙区を排除するような再編成が急速に進められた。判決のわずか数週間後には多くの南部州が動き出したと、ブルームバーグ・ローニュースの報道が伝えている。

ケイガン判事、近年の最高裁判決が民主主義を損ねたと批判
写真:The Daily Beast

また、政治資金に関する規制の継続的な緩和についても、多額の資金が候補者を追いかける現状を「悪夢のようなものだ」と表現し、アメリカ国民がこの政治システムを見てそのように感じるのは正しいと語った。J・ジョエル・アリスエア教授との質疑応答の中で、ケイガン判事は同僚判事たちが自らの決定がもたらす現実世界の破壊的な結果に対して適切な理解や懸念を欠いていたと述べた。

ドナルド・トランプ大統領との関係と司法の独立

一方で、最高裁がドナルド・トランプ大統領の意向にすべて従っているという世間の見方については、「不当な批判である」との認識を示した。オバマ元大統領によって任命されたケイガン判事は、保守派が6対3の多数派を占める現裁判所が深く保守的であることを認めつつも、大統領の主要な政策において最高裁がしっかりと押し返してきた点を挙げている。.

かつてアントニン・スカリア判事の死去後に8人の判事だけで審理を行った時期を引き合いに出し、妥協を余儀なくされ政権の意のままになっていると見なされなかった当時のように、司法の信頼性が国家の安定をもたらすと振り返った。

しかし、こうした個別の政権政策への反対がある一方で、選挙法や投票権をめぐる一連の保守的な判断が、国家の分断を深め、民主主義の基盤を揺るがし続けているという判事の懸念は変わっていない。

執筆者について: nipponese

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