2026年10月15日、オレゴン州ベンドのシルバー・レール小学校で16歳の元生徒が銃乱射事件を起こし、児童3名と教師1名が死亡しました。警察によると、校内に侵入した容疑者は、居合わせた武装した地域住民によって銃撃され死亡しました。この事件では、教職員の勇敢な行動がさらなる犠牲を防いだと報じられています。
シルバー・レール小学校での銃撃と犠牲者
事件が発生したのは10月15日の午後1時直前でした。警察の発表によると、16歳の容疑者グリフィン・J・ジョンIIは、学校のフェンスの外側からショットガンを投げ入れ、自らもフェンスを乗り越えて侵入しました。容疑者はその後、施錠されていたドアを銃撃して破壊し、校舎内へと押し入りました。容疑者はかつて同校の特別支援学級に在籍していた元生徒であることが判明しています。
容疑者が最初に向かったのは、入口の左側に位置する特別支援学級の教室でした。そこで容疑者は15発もの銃弾を発射し、教室にいた25歳の教師ミーガン・ランバートさんと、5歳、8歳、11歳の児童3名を殺害しました。ランバートさんの家族は、彼女にとってこの学校が「夢の職場」であったと語っています。また、この事件では別の7歳の児童1名と54歳の教師1名が銃撃により重傷を負い、セント・チャールズ・ベンド病院へ搬送されました。54歳の教師は手術を受け、回復に向かっていると報告されています。
被害がこれ以上拡大しなかった背景には、現場にいた市民の迅速な行動がありました。36歳のKaylub Giamanco氏は、車を運転中に容疑者が学校へ向かう様子を目撃し、911に通報した上で、自身の車に合法的に保管していた拳銃を携えて校内へ追跡しました。Giamanco氏は窓から校内に侵入し、容疑者と対峙して射殺しました。彼の母親であるケンダ・フリーマン氏は、息子が本能的に行動したと語っています。Giamanco氏は「すべてを救うことはできなかった」と深い苦悩を抱えているものの、警察や地域社会からはその勇気ある介入に対して多くの感謝が寄せられています。
また、警察は現場にいたもう一人の教師の行動を「英雄的」と称賛しました。ベンド警察のマイク・クランツ署長によると、この教師は容疑者に対して携帯電話を投げつけた後、直接容疑者に組み付いて銃を奪おうと格闘しました。この抵抗が容疑者の動きを一時的に阻止し、さらなる惨劇を防ぐ一因になったと当局は分析しています。
銃器の入手経路と政治的議論の再燃
当局の調査により、容疑者が使用した銃器はポンプアクション式の12ゲージショットガンであることが判明しました。警察によると、この銃は容疑者の母親が購入したものでした。未成年者がどのようにしてこの銃を入手し、校内に持ち込んだのかについては現在も捜査が続いています。警察は銃の保管状況についても確認を進めており、現時点で家族に対する刑事告発は行われていませんが、法的な責任の有無も含めて検証が行われています。


この事件を受け、政治家からは改めて銃規制の強化を求める声が上がっています。ロン・ワイデン上院議員は「子供や教職員が恐怖の中で暮らすような悲劇を繰り返さないために、常識的な銃規制法を可決すべきだ」と声明を出しました。一方で、銃規制に対する意見は分かれており、銃所持の権利を擁護する団体からは、こうした事態を防ぐために学校の「銃持ち込み禁止区域」を撤廃し、教職員や保護者が武装できる環境を整えるべきだという主張もなされています。
学校の安全対策と地域社会の反応
事件の翌日、ベンド市内の全32校は閉鎖されました。ドレイク公園で行われた追悼集会には、数千人の地域住民が集まり、ティナ・コテック知事やメラニー・ケブラー市長も参加して深い悲しみを共有しました。現在、警察は容疑者の動機や事件の詳細な経過について、引き続き調査を行っており、今後新たな情報が公開される予定です。