アルゼンチンの連邦裁判所は2026年10月24日、ハビエル・ミレイ大統領と妹のカリーナ・ミレイ氏に対する仮想通貨を巡る詐欺捜査を却下したと、裁判所記録が伝えている。
マルティネス・デ・ジョルジ判事による裁定と刑事不成立の判断
裁判所は、一連の経過が刑事責任を問える閾値に達していないと判断した。マルティネス・デ・ジョルジ判事は、金曜日に発行された決定の中で、投資家が被った損失や通貨の価格変動だけでは詐欺罪を立証するのに不十分であるとの見解を示している。
マルセロ・マルティネス・デ・ジョルジ判事は裁判所文書の中で、「報告された出来事は刑事犯罪を構成しない」と述べた。
判事はさらに、大統領という公的な立場が発言に大きな影響力を与えた可能性はあるものの、それ自体が詐欺的なスキームを意味するわけではないと指摘した。
2025年2月のSNS投稿と$Libraトークンの急落
問題となったのは、ほとんど無名だったミームコインである$Libraトークンであり、ミレイ大統領が2025年2月に自身のX(旧ツイッター)アカウントで推奨する投稿を行ったことで注目を集めた。同コインは一時的に価格が急上昇したものの、その後価値が急落した。
しかし数時間のうちに投稿は削除され、トークンの価値は急落して多くの投資家が資金の大部分を失う事態となった。野党議員からは弾劾手続きの検討や「ラグプル(持ち逃げ)」ではないかとの批判が上がり、反汚職局による調査も予定されていた。
ミレイ大統領側は一貫して関与を否定してきた。「私はそれを宣伝したのではなく、単に共有したに過ぎない」とテレビのインタビューで釈明し、プロジェクトの詳細を知った後に投稿を削除したと説明している。また、当事者たちはリスクを承知の上で自主的に投資を行ったと述べている。
米国人実業家ヘイデン・デイビスの関与と大統領府の反応
裁判所の決定を受け、大統領府の公式Xアカウントは直ちに声明を発表した。
大統領府は公式Xアカウントで、「史上初めて、国家元首が完全に自由な状態で捜査を受け、その結果、無実であることが完全に証明された」と述べた。
さらに、一連の捜査について「アルゼンチンの納税者の金と国家元首の時間の無駄遣いであり、制度的なクーデターの失敗に過ぎない」と批判し、誰がその責任を取るのかと問いかけている。
広範な政治的背景と国内の経済緊縮策
さらにミレイ氏は、アルゼンチン経済が27カ月連続で成長しており、歴史的なペースの4倍の速度で拡大していると主張し、経済計画が機能していると訴えている。
