T-Mobile Arenaで行われたWBCウェルター級タイトルマッチにおいて、王者Ryan Garciaが挑戦者のConor Bennに勝利しました。第1ラウンドからBennが積極的に前へ出る展開となりましたが、Garciaはカウンターで迎え撃ち、鋭い左フックを2発命中させました。Bennは当初耐えているように見えましたが、Garciaのタイミングと精度の高さが際立ち、左フック、右ストレート、アッパーカットが立て続けに命中しました。
2ラウンドでの決着:Garciaの精度がBennを圧倒
第2ラウンドに入ると、左アッパーカットがBennをよろめかせ、さらなる警告となりました。その後、Garciaの右ストレートがBennをキャンバスに沈めました。Bennはカウントを凌ぎましたが、追い込まれた状態で攻撃を受けたため、レフェリーはBennがロープに押し付けられたところで試合を止めました。リングサイドでは、Bennがまだ動き、攻撃を回避しようとしていたため、ストップが早すぎたという声もありましたが、レフェリーはさらなるダメージを防ぐために正当な判断を下しました。
計量とコンディション:Bennの肉体的な変化
試合前の注目点の一つは、Bennが10st 7lb (67kg)への減量で消耗するかどうかでした。しかし、リハイドレーション条項(再水分補給条項)がなかったため、試合当日のBennはかなり体が大きく見えました。結果として、この肉体的な変化が試合の結果に影響を与えることはありませんでした。試合後、敗れたBennは落胆した様子でアリーナを後にしました。
WBC王座への道のりとGarciaの再起
Ryan Garciaはこの試合で、WBCウェルター級王座の初防衛戦に臨みました。Garciaは以前、Rolando “Rolly” Romeroに敗れ、不調なパフォーマンスを見せていましたが、その後Mario Barriosとのタイトルマッチで勝利し、キャリア初の世界王者となりました。
また、Barriosへの勝利は、2024年のDevin Haney戦での悪評を回復させる一助となりました。Haney戦では素晴らしい戦いを見せたものの、計量不合格により世界タイトルを獲得できず、さらに複数の薬物検査で陽性反応が出たため、勝利が記録から抹消されるという事態となっていました。Garciaは、人間としてもファイターとしても成熟したと考えています。
「これが自分の時代の始まりだと感じている」 Ryan Garcia, WBCウェルター級王者
Conor Bennの台頭と今後の課題
Bennはこの世界タイトル挑戦まで、着実に実績を積み上げてきました。特にChris Eubank Jr.との2度にわたる対戦が注目され、1戦目は僅差で判定負けしたものの、リマッチでは快勝を収めています。CBS Sportsは、BennとEubank Jr.の1戦目を2025年のファイト・オブ・ザ・イヤーに選出していました。

Eubankとの決着後、Bennは元世界王者のRegis Progaisに勝利し、今回のGarcia戦という初のタイトル挑戦権を手にしました。
試合の背景と会場の雰囲気
試合前には、マンチェスターのファイターであるRicky Hattonの没後1周年にあたり、黙祷が捧げられました。T-Mobile Arenaに集まった18,855人の観客の中で、Bennを支持するイギリス人ファンは一部にとどまりました。Bennは黒い衣装に身を包み、ユニオンジャックを掲げて父Nigel Bennと共にリングへ向かいましたが、会場からはブーイングが巻き起こりました。父Nigelは1990年にラスベガスでIran Barkleyを1ラウンドでストップさせた有名な勝利を挙げています。
一方、メキシコ系であるGarciaは、メキシコ独立記念日の週末に合わせ、マリアッチの音楽と共に時間をかけて入場しました。リングサイドには、元3階級 undisputed チャンピオンのTerence Crawfordをはじめ、俳優のCuba Gooding JrやWWE代表のPaul ‘Triple H’ Levesqueらが観戦していました。試合後、GarciaはリングサイドでWBO王者Teofimo Lopezと言葉を交わしていました。