テイラー・タウンゼンドとカテリーナ・シニアコバが2026年9月11日、全米オープン女子ダブルス決勝でアシュリン・クルーガーとロビン・モンゴメリー組を5-7, 6-0, 6-2で破り優勝した。この勝利により、両者はペアとしてグランドスラム全4大会制覇となるキャリア・グランドスラムを達成した。
ニューヨークのアーサー・アッシュ・スタジアムで行われた決勝戦で、第1シードのタウンゼンドとシニアコバは、アメリカ人ワイルドカード組に逆転勝ちを収めた。第1セットを落としたものの、第2セットを完封し、そのまま逃げ切った形だ。これにより、2024年のウィンブルドン、2025年の全豪オープン、そして2026年の全仏オープンに続き、4つすべてのグランドスラムタイトルを揃える歴史的な快挙を成し遂げた。
シニアコバの記録更新とタウンゼンドの悲願
一方、アメリカのタウンゼンドにとって、全米オープンでのダブルス優勝は悲願だった。昨年はシニアコバとペアを組み決勝に進出したものの、ガブリエラ・ダブロウスキーとエリン・ルートリフ組に敗れている。30歳となった彼女にとって、今回のタイトルはキャリア・グランドスラムを完成させる最後のパズルのピースとなった。
「とても緊張しました。この一戦のために本当に戦ってきたので、ただただ誇りに思います。やり遂げました」 カテリーナ・シニアコバ
黒人選手の「レプリゼンテーション」への言及
試合後の表彰式で、タウンゼンドはテニス界における黒人選手の存在感(レプリゼンテーション)について強く言及した。彼女は、ダブルス決勝に自身とロビン・モンゴメリーという2人の黒人女性が出場し、同時に男子シングルスの準決勝でも2人の黒人男性(フランシス・ティアフォーとベン・シェルトン)が対戦するという状況に触れた。

「ここで黒人女性であることに大きな誇りを感じています。この決勝には2人の黒人女性が、準決勝には2人の黒人男性がいます。今のテニス界にとって、インスピレーションとレプリゼンテーションにとって素晴らしい時期です」 テイラー・タウンゼンド
タウンゼンドが人種や代表性に言及するのは今回が初めてではない。2024年の全米オープン混合ダブルス決勝で敗れた際も、自身が大会に残った唯一の黒人女性であることに触れ、同じような背景を持つ人々にとって「可能であること」を示す重要性を語っていた。また、2025年のシングルス3回戦でミラ・アンドレエワを破った際にも、自身の勝利は個人を超えたメッセージであると述べている。
ワイルドカード組による快進撃と再会
決勝で対戦したアシュリン・クルーガーとロビン・モンゴメリーのペアは、ワイルドカードでの出場ながら快進撃を見せた。彼女たちは、別々のパートナーと組んでいたディフェンディングチャンピオンのエリン・ルートリフとガブリエラ・ダブロウスキーをそれぞれ破って決勝まで勝ち上がった。
このペアは2021年に全米オープンのジュニアダブルスで優勝しており、今回の出場は久々の再会となった。モンゴメリーは、ワイルドカードの機会を最大限に活用できたこと、そしてジュニア時代の成功を背景に再び共にプレーできたことに満足感を示した。
「私たちが成し遂げたことは素晴らしいと思います。ワイルドカードをいただいたことを(一時的に)忘れていたくらいですが、それをうまく活用でき、ジュニア時代の成功を経て再び一緒にプレーできたことを嬉しく思います」 ロビン・モンゴメリー
試合の展開と決定的な局面
試合は波乱の展開で始まった。第1セット、第1シードのタウンゼンドとシニアコバは0-3とリードされる場面があり、最終的に5-7でセットを落とした。特に第1セットの最終ゲームでは、シニアコバが3回のダブルフォルトを犯すなど、不安定な場面が見られた。

しかし、第2セットに入ると流れが完全に変わった。タウンゼンド組は第1ゲーム以降、27ポイント中23ポイントを奪う圧倒的な展開で6-0と完封。第3セットでも早々にブレークに成功して3-1とリードし、そのまま逃げ切って優勝を決めた。
| 選手/ペア | 2026年全米オープン結果 | 特筆すべき記録 |
|---|---|---|
| タウンゼンド&シニアコバ | 優勝 (5-7, 6-0, 6-2) | ペアとしてキャリア・グランドスラム達成 |
| クルーガー&モンゴメリー | 準優勝 | 2021年ジュニアダブルス王者組の再会 |