Valveが運営するデジタルストアフロント「Steam」の旧コンテンツ配信システム「Steam2」において、設定ミスにより12テラバイトを超える膨大なゲームデータがオンライン上に流出したことが明らかになった。Mashableの報道によると、今回の流出はハッキングやセキュリティ侵害によるものではなく、公開されていたエンドポイントからデータが抽出されたものとされる。
旧システム「Steam2」のミスにより12TB超のデータが流出
流出したデータは、Steamが立ち上げられた2003年から、新しいストレージシステムである「SteamPipe」へ移行してSteam2が廃止される2013年までの約10年間にわたるものである。Tom’s Hardwareによると、抽出されたデータ量は12〜13テラバイトに及び、Valveの独自フォーマットであるNCF(No-Cache File)やGCF(Grid Cache File)などが含まれる。
Valve製タイトルの未公開ビルドや開発資料が発覚
流出したデータには、Valve自身が開発したタイトルの未公開ビルドや開発中の資料が多数含まれており、ファンやモッダーズの間で解析が進められている。主な発見として、開発中止となった『Half-Life 2: Episode 3』に関連する3D武器モデル「Weaponizer」の存在や、カメラメカニクスを用いたプレケル作品『F-Stop』の初期アセットが確認されている。

また、2009年7月頃の『Portal 2』の初期ビルドも含まれており、パッシブな役割を持つ異なるGLaDOSや、異なるボイスライン、アニメーションなどが確認された。さらに、『Left 4 Dead』の2008年6月頃の初期ビルドや、初期のUIやマップのアルファ版を含む『Counter-Strike: Global Offensive』のデータなども発見されている。
他社製ゲームやプレイヤーデータへの影響
今回の流出はValveのタイトルにとどまらず、2013年当時までにSteamで配信されていた他社製のゲームデータも含まれている。cnet.comの報道によれば、『Grand Theft Auto V』などのタイトルに関するデータも確認されている。

ファンの間では、『Sid Meier’s Civilization V』、『Call of Duty 4: Modern Warfare』、『Batman: Arkham Asylum』、『Dragon Age: Origins』、『Vampire: The Masquerade – Bloodlines』、『Mafia II』、『Spec Ops: The Line』、『Sonic the Hedgehog 4: Episode II』などのファイルや初期バージョンが特定されている。一方で、流出したのはゲームデータのみであり、プレイヤーの個人データは含まれていないと報じられている。
流出の経緯とValveの対応
ValveのコンテンツクリエイターであるScolcer氏や、同じくValve関連の情報を発信するGabe Follower氏がSNS上で言及した内容によると、今回の事態はハッキングではなく、古いインフラストラクチャのエンドポイントが公開状態になっていたことが原因とされる。Gabe Follower氏は、ハッキングは一切関与しておらず、「Steam2」のテラバイト級データ漏洩におけるすべてのデータは公開アクセス可能なエンドポイントを介して取得されたものだと確認されただけであり、Valveの責任であると述べている。
ValveはSteam2時代には独自のプロパティ形式でゲームを配信していたが、2013年3月頃からは標準的なHTTPファイルツリーシステムへと移行していた。今回のアーカイブに含まれる最も新しいデータでも13年以上前のものであり、現時点でValveからの公式なコメントや対応は発表されていない。