米国、対イラン軍事攻撃を4日連続で実施 ホルムズ海峡で海上封鎖を再開
米中央軍は火曜日、イランに対する軍事攻撃を4日連続で開始したと発表した。攻撃は午後3時(米国東部時間)に開始され、ホルムズ海峡における商船への攻撃に使用されているイランの能力を低下させることを目的としている。また、同日午後4時には、イランの港湾および沿岸地域を対象とした米軍による海上封鎖が再開された。
崩壊する停戦合意と高まる緊張
今回の軍事行動の激化により、6月に両国間で署名された覚書に基づく停戦合意は事実上崩壊した。この覚書は、ホルムズ海峡の安全な航行の確保と60日間の停戦を条件としていたが、ドナルド・トランプ大統領は先週、この停戦が「終わった」と宣言した。 イランのカゼム・ガリババディ外務次官は、米国の海上封鎖再開の決定について「イスラマバード覚書をある意味で解体するものだ」と非難した。一方、米国側は、これらの一連の行動はホルムズ海峡における「不当な攻撃」に対する責任をイランに問うものだと主張している。

軍事攻撃の拡大と報復の連鎖
イランのイスラム革命防衛隊(IRGC)は、米国の攻撃への報復として、バーレーンとクウェートにある米軍関連基地を攻撃したと発表した。IRGCは「アメリカの攻撃が続く限り、報復も続くだろう」とSNS上で警告した。 報道によると、イラン軍はバーレーンのシェイク・イーサ空軍基地や、クウェートのアリ・アル・サレム空軍基地を攻撃対象とした。これに対し、米国側もイランが隣接する湾岸諸国に対して多数のミサイルやドローンを発射したと報告している。また、ヨルダンの軍事拠点に対しても攻撃が行われ、ヨルダン当局は防空システムでイランのミサイルを迎撃したと発表した。

トランプ大統領の警告と経済的圧力
トランプ大統領は、テヘランが交渉のテーブルに戻らない限り、来週にはイランの発電所や橋梁などのインフラを標的にすると警告した。また、大統領は「彼らが取引に応じるまで攻撃は続く」と述べ、イランには取引以外の選択肢はないと強調している。 経済面では、米国財務省がイラン中央銀行が管理するデジタル資産1億3000万ドル以上を凍結した。スコット・ベッセント財務長官は、イラン政権の不正な収益源へのアクセスを遮断し続ける意向を示した。また、米国はモハマド・ホセイン・シャムハニ氏に関連する制裁も発動している。

ホルムズ海峡を巡る情勢と今後の見通し
当初、トランプ大統領はホルムズ海峡を通過する貨物船に対し20%の通行料を課す計画を示唆していたが、この方針を撤回した。大統領は、湾岸諸国との生産的な対話に基づき、通行料の代わりに「大規模な」貿易・投資協定を優先する姿勢に転換している。国際海事機関(IMO)は、国際航行に使用される海峡での通行料徴収には法的根拠がないと反対の立場をとっていた。 今回の海上封鎖再開に伴い、米海軍主導の合同海上情報センターは、許可なく封鎖区域に出入りする船舶は、迎撃、転航、拿捕の対象になると警告した。この緊張状態の再燃により、世界の原油価格は上昇しており、ホルムズ海峡の支配権を巡る対立が、世界的な貿易と燃料価格に深刻な影響を及ぼしている。 米国内では、チャック・シューマー上院院内総務が、トランプ大統領のイランに対する敵対行動を支持しないと表明するなど、政治的な亀裂も浮き彫りとなっている。上院民主党は、イランとの紛争を理由に、年次国防政策法案の審議を阻止する動きを見せている。
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