那覇市内のホテルで女性の遺体が見つかった事件で、那覇地検は25日、米軍普天間飛行場所属の海兵隊上等兵、デビン・バラード容疑者(20)を強盗殺人罪で起訴した。起訴状によると、容疑者は今月3日に女性の首をコードで絞めて殺害し、リュックサックを奪ったとされる。
強盗殺人罪で起訴された海兵隊上等兵
那覇地検は25日、那覇市内のホテルで女性(39)を殺害し、所持品を奪ったとして、米海兵隊上等兵のデビン・バラード容疑者を強盗殺人罪で那覇地裁に起訴した。地検は現時点で容疑者の認否を明らかにしていない。起訴状によると、バラード容疑者は3日、那覇市内のホテルで女性の首に電話機のコードを巻き付けて締め、窒息させて殺害したとされる。その後、女性の財布などが入ったリュックサックを奪った疑いが持たれている。捜査関係者によると、バラード容疑者と女性は3日未明にホテルへ入ったとみられる。
事件後の足取りと捜査の状況
警察は3日深夜、沖縄市の繁華街にいたバラード容疑者を発見し、緊急逮捕した。容疑者は事件後、自身の自宅がある基地内に一度戻っていたという。取り調べに対し、事件への関与を一部ほのめかす供述もあったが、逮捕時は「私は知りません」と容疑を否認していた。現在は基本的に黙秘を続けている。地検の石井寛也次席検事は「今後公判で法と証拠に基づき、的確な主張、立証に力を尽くす」とコメントした。事件は今後、裁判員裁判で審理される見通しとなっている。
親族が語る容疑者の素顔
米海兵隊によると、バラード容疑者は2024年8月に入隊した。米国での訓練を経て沖縄に配属され、飛行機の滑走路を作る任務に従事していた。読売新聞の取材に応じた米国在住の親族女性(28)は、容疑者が高校卒業後に「国のために戦いたい」と自ら志願して海兵隊に入ったと明かした。親族女性は容疑者について以下のように語っている。
沖縄での生活に不満を漏らしたことはなく、最近も美しい風景や友人と遊ぶ写真を送ってくれていた。被害者との接点も全く分からない。被害者と家族には心からお悔やみを申し上げる。ただ、彼がそんな恐ろしい犯罪を犯したなんて想像できない。真相が知りたい。
日米共同演習と米軍による外出制限
今回の事件を受け、米軍側は沖縄に駐留する全米軍人を対象に、今月9日から30日間の外出制限を課している。さらに、日本各地で19日から29日まで実施中の日米共同統合演習「キーン・ソード27」に参加する米兵に対し、訓練地を問わず飲酒禁止と外出制限の措置を講じていることが防衛省への取材で判明した。日本側が演習参加兵の外出を必要最小限とするよう申し入れたことを踏まえた対応だ。在沖縄米海兵隊を管轄する第3海兵遠征軍は、「日本当局の捜査に引き続き全面的に協力していく」と取材に対して回答した。
今後、裁判員裁判において、どのような証拠が示され、事件の全容がどのように明らかにされるのかが注視される。