受験生の約75%が1日7時間未満の睡眠で過ごしていることが、快眠グッズ運営サイト「快眠ランド」の調査で判明しました。保護者世代の古い価値観「4当5落」が薄れる一方で、塾やスマホ利用といった現代特有の要因が、子どもの慢性的な睡眠不足を招いています。
受験生の4分の3が慢性的な睡眠不足
本格的な受験シーズンを迎える中、中学生・高校生の睡眠実態は深刻です。快眠ランドを運営するムーンムーン株式会社が全国の保護者181名を対象に行った調査によると、平日の平均睡眠時間が「7時間未満」の受験生は全体の約75%に達しました。内訳を見ると「6〜7時間未満」が37.0%と最も多く、「5〜6時間未満」が32.6%、「5時間未満」が5.0%と続きます。推奨される睡眠時間を下回る生徒が多数派を占めており、慢性的な睡眠不足のまま試験勉強に励んでいる現状が浮き彫りとなりました。
「勉強」と「スマホ」が睡眠を奪う二極化
睡眠時間が短くなる要因は、かつての受験戦争時代とは異なる様相を見せています。保護者へのアンケートで、睡眠不足の理由として最も多く挙げられたのは「塾や予備校からの帰宅が遅い」と「スマホやSNS」で、ともに19.5%でした。これに「自宅での受験勉強」(18.9%)、「ゲームや動画」(13.2%)が続きます。学習のための時間が確保できないだけでなく、デジタルデバイスへの接触が睡眠を削る大きな要因となっていることが分かります。
日中のパフォーマンス低下に保護者も懸念
睡眠不足の影響は、日中の子どもの様子にも如実に表れています。調査で「日中の様子で気になること」を尋ねたところ、最多は「朝なかなか起きられない」で22.4%にのぼりました。次いで「集中力が続かない様子」(14.3%)、「イライラしやすい」(12.4%)が上位を占めています。保護者側も睡眠不足が学習効率や精神面に悪影響を与えていることを認識しており、睡眠の質とパフォーマンスの低下に不安を感じている実態がうかがえます。
「4当5落」は過去の遺物へ
かつて受験生の合言葉とされた「4時間睡眠なら合格、5時間なら不合格」という「4当5落」の価値観は、すでに過去のものとなりつつあります。今回の調査でこの言葉を「知らない」と答えた保護者は50.3%にのぼり、「知っているが古い言葉だと思っている」という回答(32.6%)を合わせると、現代の保護者層の大部分がこの考えを支持していません。また、「睡眠を削ってでも勉強時間を確保したほうがよい」という問いに対しては、否定派が48.1%と肯定派(26.5%)を大きく上回りました。
- 睡眠7時間未満の受験生:約75%
- 睡眠時間を削る理由(上位):塾・予備校の帰宅が遅い(19.5%)、スマホ・SNS(19.5%)
- 保護者の意識:睡眠を削る勉強への否定派が48.1%
「六当五落」へのアップデートが求められる
保護者の意識は「睡眠を削るべきではない」という方向に変化していますが、現場の受験生が十分な睡眠を確保できていないというジレンマは解消されていません。快眠ランドを運営する竹田浩一氏は、睡眠を「削るもの」ではなく「記憶を整理し定着させるための武器」と捉え直すべきだと指摘します。今後は、睡眠時間を確保した上で学習効率を高める「六当五落(6時間以上眠れば合格、5時間未満は不合格)」という考え方へ常識を更新し、デジタルデバイスの利用時間を含めた生活のタイムマネジメントを徹底することが、合格への現実的な近道となりそうです。