ツシマヤマネコの日に対馬市長が福岡市動物園へ感謝状を贈呈
10月8日の「ツシマヤマネコの日」にあわせ、福岡市中央区の福岡市動物園で記念式典が開かれた。maidonanews.jpの報道によると、別名「とらやま」の語呂にちなんだこの日、長崎県対馬市の比田勝尚喜市長が同園を訪れ、吉栁善弘園長に感謝状を手渡した。比田勝市長は、対馬に保護施設がなかった1996年から保護や飼育に取り組み、2000年に国内初となる飼育下繁殖を成功させた実績に言及した。「この30年の歩みの中で培われた知見と技術は、今や全国の保護増殖事業全体を支える大きな財産となっています」と謝辞を述べたと、maidonanews.jpは伝えている。
市民投票で選ばれた4年ぶりの子ネコの名前はなぎに決定
式典では、今年4月25日に父親のジミーと母親のチョコの間に生まれたメスの名前が発表された。9月5日から13日まで実施された一般投票では、総数5656票のうち最多の2371票を集めた「なぎ」に決まったと、maidonanews.jpが報じている。対馬出身の飼育員である斎藤裕樹さんは、「対馬の海をイメージし、ツシマヤマネコの穏やかな未来を願って名づけられました」と命名の由来を説明した。生まれたときは約100グラムだった体重は、現在は2.7キロまで順調に増加し、好奇心旺盛で元気に育っているという。
残り100頭前後の絶滅危惧種を守るための非公開飼育と繁殖環境
ツシマヤマネコは長崎県対馬だけに生息する野生のネコで、現在はわずか100頭前後しか確認されていない国の天然記念物である。maidonanews.jpによると、1960年代には300頭近くいたものの、森林の荒廃や道路工事による生息地の分断、交通事故の多発などで個体数が年々減少している。福岡市動物園では現在、なぎを含む7頭を飼育しているが、警戒心が強く繊細な性質のため、繁殖個体は一般の来園者の気配を避ける専用施設で育てられており、一般公開されているのは母親の妃1頭のみとなっている。
東京の大学生が対馬市で側溝清掃を行い交通事故防止を呼びかけ
一方、読売新聞の報道によると、野生のツシマヤマネコを交通事故から守るため、東京都内などの大学生6人が9月2日から5日まで対馬市に滞在し、保護活動を行った。学生たちは峰町志多賀の市道で、センターの職員2人と協力して道路下の排水路に詰まった土砂や流木をクワやスコップで約2時間かけて取り除いた。この周辺の県道では過去に5匹が車の事故で犠牲になっており、上席自然保護官の皆藤琢磨さんは、排水機能の回復とヤマネコの利用に期待を示している。さらに、学生たちは韓国語入りの啓発チラシ3000枚を独自に作成し、市内のレンタカー会社や交通安全協会を通じてドライバーへの配付を依頼したと、読売新聞は伝えている。
福岡市動物園での30年にわたる生息域外保全の継続と、現場での事故防止に向けた地道な取り組みが、わずか100頭前後にまで減少した野生の個体群の未来を支えている。
