ドナルド・トランプ大統領による郵便投票の制限を狙った大統領令を巡り、民主党系の約25州が新たに米国郵政公社(USPS)を提訴したことが明らかになった。連邦最高裁判所が先週月曜日に別の訴訟で手続き上の判断を下したことを受け、選挙管理の直前における法的な対立が一段と激しさを増している。
民主党系州による新たな提訴と郵便投票制限令をめぐる法的攻防
今回の訴訟は、2026年の中間選挙に向けた投票用紙の郵送が来週に迫る中で提起された。約25州の民主党所属の司法長官らは、連邦政府による土壇場での介入が準備作業を混乱させ、無数のアメリカ国民の投票権を脅かす恐れがあると強く反発している。ニューヨーク州のレティシア・ジェームズ司法長官は声明で、「全米の州がすでに2026年の選挙準備に深く取り組んでいる中、連邦政府は準備に介入し、計り知れないアメリカ国民の投票権を脅かそうとしている。USPSには、誰が郵便投票できて、誰ができないかを決定する権限はない」と批判した。
連邦地裁による差止命令の解除と新ルールの影響
ボストンの連邦地裁のインディラ・タルワニ判事は水曜日、トランプ大統領の郵政公社に対する執行を禁止していた命令を解除することに合意した。最高裁判所の保守派過半数が、別の訴訟において同判事が下した同様の差し止め命令は時期尚早であったと判断したことを受け、判事は「そうせざるを得なかった」と記している。

一方でタルワニ判事は、この大統領令が「混乱」を引き起こす可能性があり、「おそらく違憲である」とも言及した。政権側は、金曜日の夜遅くに公表された郵政公社に関する新ルールを推進できるようになっている。この新ルールでは、州が郵便投票用紙の配達を希望する場合、投票用紙の封筒のデザインについて連邦政府の承認を得ることや、受給資格のある有権者名簿を郵政公社に提出することが義務付けられている。
選挙管理当局による懸念とホワイトハウスの立場
選挙管理当局は、来週に最初の郵便投票用紙の発送が始まる前に新ルールを施行することは「不可能である」と警告を発している。ホワイトハウスの報道担当ローレン・ビス氏は水曜日、郵政公社の提案について「郵便投票の安全性を守る常識的な措置」であり、選挙の安全と安心を高めるために政権は引き続き施行に取り組むと述べた。

本件に関する法的枠組みやこれまでの経緯についてはAP通信が報じており、詳細や裁判所の動向はAP通信の記事などで確認できる。また、最高裁判所の判断やこれまでの司法判断の詳細についてはロサンゼルス・タイムズ紙の報道でも言及されている。郵政公社側は、係属中の訴訟であるとしてコメントを控える方針を示している。