ラスベガス・レイダースは、本拠地アレジアント・スタジアムでカンザスシティ・チーフスと対戦し、激しいシーソーゲームの末に30-27で惜敗した。開幕からの連勝は「3」でストップし、シーズン成績は3勝1敗となったものの、AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)の強豪相手に互角の戦いを繰り広げ、多くの収穫と課題を残す一戦となった。
ハーフタイムの大胆な宣言と試合の行方
試合は序盤から激しい主導権争いが繰り広げられた。レイダースのクリント・クビアック ヘッドコーチは、前半を終えてリードを奪った時点で強気な姿勢を示した。CBSのサイドラインリポーターであるトレイシー・ウルフソンから前半のラン攻撃の苦戦について問われた際、クビアックは「17ヤードでは不十分だ、もっと良くならなければならない」と語りつつも、スコアボードを見上げて「我々は勝っている、試合に勝つ」と力強く宣言した。
この前半の主導権を握ったレイダースに対し、チーフスのQBパトリック・マホームズや妻のブリタニー・マホームズらの動向も注目を集めた。ブリタニーは自身のSNSでクビアックのハーフタイムの発言を引用して投稿するなど、ライバルチームとの心理戦の様相を呈した。しかし後半に入ると、チーフスはマホームズを中心にしたオフェンスがギアを上げ、レイダース守備陣に牙を剥くことになった。
第3Qの勝負所における得点放棄の決断
勝敗を分けた重要な局面の一つが、第3クォーターに訪れた。アシュトン・ジャンティのランなどで敵陣深くへ侵入したレイダースは、マット・ゲイの41ヤードフィールドゴール成功で得点したが、チーフスの不法フォーメーションの反則が適用された。チーフスが反則をとられたため、クビアックスは得点を取り消して敵陣18ヤードでの第4ダウン2ヤードを選択した。
しかし、このギャンブルは失敗に終わり、カーク・カズンズからジャンティへのパスは不成功に終わった。クビアックスは試合後、この決断について後悔はしていないが、ファーストダウンを獲得できなかったことに対して悔しさを滲ませた。ラン攻撃全体を見ても、レイダースは26回のランでわずか72ヤード(1回平均2.8ヤード)にとどまり、189ヤードを稼いだチーフスとの地上戦の差が結果に大きく影響した。
また、オフェンスラインでは負傷離脱したジャクソン・パワーズ=ジョンソンに代わり、初先発となったケアリー・ロジャースが苦戦。クリス・ジョーンズを相手に5回のプレッシャーを許すなど、厳しいマークに晒される場面が目立った。
第4Qの激しい攻防と守備陣の苦闘
試合の決着は、壮絶な点の取り合いとなった第4クォーターにもつれ込んだ。チーフスはタイカン・ソーントンへの55ヤードパスなどでチャンスを作り、RBケネス・ウォーカーのタッチダウンランで逆転に成功した。ソーントンはこの試合で5キャッチ、111ヤード、2タッチダウンと絶好調だったが、負傷により途中交代を余儀なくされるアクシデントもあった。

追う展開となったレイダースは、試合終了間際にキックオフのリターンでファンブルを犯し、そこから再びウォーカーに痛恨の追加点を許して11点差に広げられた。それでもレイダースはあきらめず、カズンズがブロック・バワーズへ20ヤードのタッチダウンパスを通し、2ポイントコンバージョンも成功させて3点差まで詰め寄った。
レイダースの守備コーディネーターを務めるロブ・レナードは試合を通じてアグレッシブなブリッツを仕掛けたが、これが裏目に出る場面もあった。アナリストのデータによると、カバー0のコールで大きなゲインを許すなど重要な場面で失点を重ねた。それでもレイダースは、カズンズがこの日シーズンハイとなる365パスヤードを記録し、ブロック・バワーズへのタッチダウンパスや2ポイントコンバージョンを決める最後まで粘りを見せた。カズンズは31本中52本のパスを成功させ、終盤の得点ドライブでも優れたパフォーマンスを発揮した。タイトエンドのマイケル・メイヤーがチーム最多の8キャッチ、82ヤードを記録し、インフルエンザを押して出場したバワーズも6キャッチ、86ヤード、1タッチダウンと奮闘した。
敗戦から得た手応えと今後の展望
試合終了間際、レイダースは同点を狙って敵陣中央まで攻め込んだものの、カズンズが投げたボールがヒットを受けてインターセプトされ、万事休すとなった。最後の同点機は、カズンズが投げ際にヒットされてインターセプトを喫し、タイムアップとなった。
DEマックス・クロスビーをはじめとする選手たちは、今回の黒星を悔しがりながらも、自分たちが強豪と互角に戦える実力を持っていることに確信を深めている。クロスビーは試合後にチームの能力に対する自信を強調し、さらに向上しなければならないと語った。LBナコベ・ディーンやルーキーの安全・トレダン・ストークスらも、この敗戦を糧にしてより一層練習に励み、一歩ずつ成長を続ける必要性を説いている。
通算成績を3勝1敗としたレイダースは、今後ニューイングランド・ペイトリオッツなどの強豪との対戦を控えており、今回の敗戦から何を学び修正していくのかが注目される。チームは今後ペイトリオッツ、ビルズ、ラムズ戦を控えており、自らの実力を証明する機会が続く。