10月4日、米海兵隊普天間基地所属の上等兵が那覇市内のホテルで女性を殺害し財布を奪った強盗殺人容疑で逮捕された。沖縄県警や各社報道によると、容疑者は容疑を否認しており、高市早苗首相や古謝玄太沖縄県知事らが相次いで強い抗議と再発防止の徹底を求めている。
米海兵隊上等兵の男が那覇市内のホテルで逮捕された経緯
10月4日、沖縄県宜野湾市の米海兵隊普天間基地に所属するデビン・ジェイコブ・バラード上等兵(20)が、強盗殺人容疑で沖縄県警に逮捕された。テレ朝NEWSの報道によると、逮捕容疑は3日午前2時すぎから午前4時ごろまでの間に、那覇市若狭にあるホテルで那覇市在住の屋宜杏奈さん(39)を殺害し、財布やリュックサックを奪ったというもの。
司法解剖の結果、屋宜さんの死因は窒息と判明し、首には紐のようなもので圧迫された痕があった。捜査関係者の取材では、事件前に2人が沖縄市から那覇市へ移動していたとみられることが新たに判明している。3日夜遅く、沖縄市の歓楽街を捜索していた警察官がホテルの防犯カメラに映っていた男と似ている人物を発見し、警察署へ任意同行した上で逮捕に至った。バラード容疑者は調べに対し、「私は知りません」と容疑を否認している。
高市首相と政府関係者による米側への抗議と要求
高市早苗首相は4日に自身のXを更新し、被害者への哀悼の意を表した上で、日本政府として米側に強く抗議し、捜査への最大限の協力と米軍関係者の綱紀粛正、再発防止の徹底を求めたと報告した。5日に開会した臨時国会の所信表明演説の冒頭でもこの事件に言及し、凶悪な事件の発生は極めて遺憾であると改めて表明している。
木原官房長官も5日の会見で、このような残忍で凶悪な事件が発生したことは極めて遺憾であり、米軍関係者による事件や事故は地元に大きな不満や不安を与えるものであってはならないと指摘した。外務省の船越事務次官はアメリカのグラス駐日大使と電話で会談し強く抗議を行い、小泉防衛大臣も防衛省を訪れた在日米軍トップのスティーブン・ジョスト司令官と面会して事件・事故防止の徹底を求めている。
沖縄県の古謝知事による抗議と会見での一幕
9月30日に就任したばかりの沖縄県の古謝玄太知事は4日に会見を開き、被害女性に対する哀悼の意を述べた上で、事件について「県民に大きな衝撃を与え、新たな不安を招くものであり、断じて許せるものではなく、非常に強い憤りを感じています」と述べた。さらに、米軍の綱紀粛正や隊員教育が全く機能していないと言わざるを得ないと強い口調で批判している。
その後の質疑応答において、大手紙の記者がジョージ・グラス駐日米国大使との協議について質問した際、古謝知事は電話で遺憾の意を示したと答える場面で笑顔を浮かべた。Yahoo!ニュースや各社の報道によると、この一幕を切り取った動画がXで広く拡散され、凄惨な事件のさなかにおける知事の表情に対して緊張感が欠けるのではないかという疑問や批判の声が相次いで上がっている。
元重鎮の批判と知事の表情をめぐるさまざまな受け止め
古謝知事が見せた表情をめぐっては、政界の元重鎮である小沢一郎前衆院議員も4日に自身のXを引用投稿で糾弾するなど波紋が広がっている。一方で、SNS上のユーザーの間では、就任早々の過度なプレッシャーや緊張感からくる一種のストレス反応やパニック状態によって、笑ってはいけない場面で反射的に表情筋が変化してしまった可能性を考慮する声もみられた。
文春オンラインの報道では、亡くなった屋宜さんの知人が取材に応じ、生前の活発な人柄や政治への関心、外国人との交友関係などを明かしている。警察は二人の関係性について捜査中としており、事件に至った詳しい経緯の解明が急がれている。

事件現場周辺の動向と今後の捜査の見通し
テレ朝NEWSの報道によると、逮捕前に沖縄市の歓楽街で見つかった際のバラード容疑者の服装は、ホテルの防犯カメラに記録された映像のものとは異なっていたことが分かっている。警察は防犯カメラに映った逃走の様子や2人の移動ルートを詳しく調べており、事件の全容解明に向けた捜査を継続している。米側のグラス駐日大使も捜査に全面的に協力する意向を示しており、日本政府とともに再発防止に向けた実効的な措置が講じられるかどうかが引き続き問われている。