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マレーシアの人工島フォレストシティが居住者5000人未満のゴーストタウン化

マレーシア南部の海上に出現した巨大人工島フォレストシティは、計画人口70万人に対して実際の居住者が5000人にも満たず、英BBCにより東南アジア最大のゴーストタウンと報じられた。中国の不動産大手・碧桂園(カントリー・ガーデン)が総額1000億ドル(約16兆円)を投じた夢の楽園構想は、需要の裏付けを欠いた資金繰りの破綻により深刻な行き詰まりを迎えている。 総額1000億ドルを投じたフォレストシティの全貌 中国の不動産大手である碧桂園(カントリー・ガーデン)が手掛けたフォレストシティは、総額1000億ドル(約16兆円)にのぼる壮大な建設計画として2016年に正式オープンを迎えた。マレーシア南部の海上に築かれたこの人工島は東京ディズニーランドの面積の5〜6倍ほどに及び、豊かな緑地帯から高さ30階前後の純白の高層マンション群が整然と立ち並ぶ。ジョホール州のスルタンであり現17代マレーシア国王であるイブラヒム・イスカンダル氏が実質支配する現地企業エスプラネード・ダンガ88とともに青写真を描き、計画人口70万人の一大都市を目指して2014年初頭から埋め立て工事が進められた。しかし島内に入ると通りに人影はほとんどなく、多くの部屋は未入居のままほこりが積もっているのが現状だ。 計画人口70万人に対し実際の居住者は5000人未満 英公共放送のBBCは今年8月、フォレストシティの実際の居住者が計画人口の1%に満たない5000人にも届かないと報じ、この人工島を東南アジア最大のゴーストタウンと表現した。温暖な気候や低い生活費、対岸のシンガポールへの近さを売りに多くの購入希望者が現地へ招かれたが、その実態は大きく異なる。販売開始早々に5戸を購入したという56歳の投資家ジェイソン・デン氏は、そこまで良くないと知っていたらこれほど多くは買わなかったとBBCの取材に対して語っている。需要の裏づけがないまま海を埋め立てて物件を売却し、資金を回収するというスキームは完全に機能不全に陥った。 高額な販売価格とマレーシア現地市場の乖離 ブルームバーグの報道によれば、フォレストシティの2ベッドルーム物件は約16万5000ドル(約2640万円)で販売された。一般的な世帯の年収が1万6400ドル(約262万円)前後のマレーシアにおいては約10年分に相当し、地元の購入者には到底手が届かない価格設定となっている。一方で、上海や北京の不動産相場に比べれば割安であるため、中国の購入者が買い続けるという前提のもとでプロジェクトが進められた。しかし中国国内の経済状況の変化や不動産市場の動向もあり、想定していた顧客層からの資金流入は途絶え、事業継続のための資金繰りは完全に破綻した。 類似する開発モデルがペナン島沖で進む懸念 需要の裏づけがないまま海を埋め立てて売却し資金を回収するというフォレストシティのビジネスモデルは、巨大開発の典型的な誤算として国際的な注目を集めている。それにもかかわらず、フォレストシティと同様のモデルを採用した人工島の造成計画が、いまペナン島沖で着々と進められつつある。かつて中国の不動産企業らが全人類のための夢の楽園として描き出した青写真の崩壊は、海外メディアによってその実態が次々と明らかにされている。富裕層が暮らす理想郷を目指した開発がどのような教訓を残すのか、今後の動向から目が離せない状況が続いている。

マレーシアの人工島フォレストシティが居住者5000人未満のゴーストタウン化

マレーシア南部の海上に出現した巨大人工島フォレストシティは、計画人口70万人に対して実際の居住者が5000人にも満たず、英BBCにより東南アジア最大のゴーストタウンと報じられた。中国の不動産大手・碧桂園(カントリー・ガーデン)が総額1000億ドル(約16兆円)を投じた夢の楽園構想は、需要の裏付けを欠いた資金繰りの破綻により深刻な行き詰まりを迎えている。

総額1000億ドルを投じたフォレストシティの全貌

中国の不動産大手である碧桂園(カントリー・ガーデン)が手掛けたフォレストシティは、総額1000億ドル(約16兆円)にのぼる壮大な建設計画として2016年に正式オープンを迎えた。マレーシア南部の海上に築かれたこの人工島は東京ディズニーランドの面積の5〜6倍ほどに及び、豊かな緑地帯から高さ30階前後の純白の高層マンション群が整然と立ち並ぶ。ジョホール州のスルタンであり現17代マレーシア国王であるイブラヒム・イスカンダル氏が実質支配する現地企業エスプラネード・ダンガ88とともに青写真を描き、計画人口70万人の一大都市を目指して2014年初頭から埋め立て工事が進められた。しかし島内に入ると通りに人影はほとんどなく、多くの部屋は未入居のままほこりが積もっているのが現状だ。

計画人口70万人に対し実際の居住者は5000人未満

英公共放送のBBCは今年8月、フォレストシティの実際の居住者が計画人口の1%に満たない5000人にも届かないと報じ、この人工島を東南アジア最大のゴーストタウンと表現した。温暖な気候や低い生活費、対岸のシンガポールへの近さを売りに多くの購入希望者が現地へ招かれたが、その実態は大きく異なる。販売開始早々に5戸を購入したという56歳の投資家ジェイソン・デン氏は、そこまで良くないと知っていたらこれほど多くは買わなかったとBBCの取材に対して語っている。需要の裏づけがないまま海を埋め立てて物件を売却し、資金を回収するというスキームは完全に機能不全に陥った。

高額な販売価格とマレーシア現地市場の乖離

ブルームバーグの報道によれば、フォレストシティの2ベッドルーム物件は約16万5000ドル(約2640万円)で販売された。一般的な世帯の年収が1万6400ドル(約262万円)前後のマレーシアにおいては約10年分に相当し、地元の購入者には到底手が届かない価格設定となっている。一方で、上海や北京の不動産相場に比べれば割安であるため、中国の購入者が買い続けるという前提のもとでプロジェクトが進められた。しかし中国国内の経済状況の変化や不動産市場の動向もあり、想定していた顧客層からの資金流入は途絶え、事業継続のための資金繰りは完全に破綻した。

類似する開発モデルがペナン島沖で進む懸念

需要の裏づけがないまま海を埋め立てて売却し資金を回収するというフォレストシティのビジネスモデルは、巨大開発の典型的な誤算として国際的な注目を集めている。それにもかかわらず、フォレストシティと同様のモデルを採用した人工島の造成計画が、いまペナン島沖で着々と進められつつある。かつて中国の不動産企業らが全人類のための夢の楽園として描き出した青写真の崩壊は、海外メディアによってその実態が次々と明らかにされている。富裕層が暮らす理想郷を目指した開発がどのような教訓を残すのか、今後の動向から目が離せない状況が続いている。

執筆者について: nipponese

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