アメリカのベン・シェルトンが、2026年全米オープン準々決勝において、グランドスラム優勝経験7回のカルロス・アルカラスを破り、準決勝進出を決めた。試合はフルセットまでもつれ込む激戦となり、アーサー・アッシュ・スタジアムにおける史上最遅の終了時刻となる午前3時33分に、シェルトンが6-7 (5), 6-1, 6-3, 1-6, 7-6 (7)で勝利した。4時間28分に及ぶこの死闘は、テニス史上最高の試合の一つとして記憶されることになるだろう。
「電話を切る」セレブレーションとロッドマンのサポート
試合後、シェルトンは自身のトレードマークである「電話を切る(hang up the phone)」ポーズで勝利を祝い、観客席にいた恋人のトリニティ・ロッドマンと共にこのセレブレーションを披露した。ロッドマンは米女子代表(USWNT)およびワシントン・スピリットで活躍するスター選手であり、試合中は喜びと不安が入り混じる表情でシェルトンを応援していた。彼女は幸運のお守りとして、シェルトンが電話セレブレーションを行う姿をしたアクションフィギュアをバルコニーの手すりに置いていたという。
ロッドマンは自身のInstagramストーリーに、シェルトンが勝利に咆哮する動画を「My 🌎」という言葉と共に投稿した。また、試合終了後の午前3時51分には、最終スコアを添えて「Insane(正気ではない)」と綴り、この劇的な展開に反応した。
コート上でのユーモアとカップルの関係
試合直後のコートインタビューで、シェルトンが「(観客席にいる)親友と妹が、3時間後の午前6時に仕事に行かなくていいことを願っている」と述べた際、カメラがロッドマンを捉えた。彼女は笑いながら「私はどうなの?(What about me?)」と自分を指差し、周囲と共に笑いを誘った。2025年3月に交際を公表した二人は、アメリカスポーツ界のパワーカップルとして注目を集めている。

ロッドマンはこれまで、ミュンヘン、マドリード、ウィンブルドン、シンシナティなどの大会でシェルトンのボックスから応援しており、今回の全米オープンでも、本拠地であるワシントンD.C.からニューヨークへ往復してサポートを続けていた。また、シェルトンもワシントン・スピリットの試合に足を運び、ロッドマンの活躍を見守っている。
準決勝への展望と歴史的快挙への期待
今大会の第8シードであるシェルトンは、準々決勝までにタロン・グリークスポール、デニス・シャポバロフ、ステファノス・チチパスを撃破した。彼は記者会見で、このアルカラス戦を「テニスコートにおける人生最大の瞬間」と振り返り、身体的・精神的な向上が勝利に繋がったと語った。

金曜日の準決勝で、シェルトンは同じアメリカ人のフランシス・ティアフォーと対戦する。ティアフォーとは2023年の全米オープン準々決勝でも対戦しており、その際シェルトンは「電話を切る」セレブレーションを初めて披露していた。もしシェルトンが優勝すれば、2003年にアンディ・ロディックが全米オープンで優勝して以来、初のアメリカ人男子グランドスラム覇者となる。
今後のスケジュールと懸念点
シェルトンが決勝に進出した場合、ロッドマンは自身の試合のため、決勝戦の全行程を観戦できない可能性がある。ワシントン・スピリットは9月13日午後1時(東部標準時)からボストン・レガシーと対戦し、これはニューヨークで午後2時に予定されている男子決勝の開始1時間前に始まるためである。
| 対戦相手 | スコア | 試合時間 | 終了時刻 |
|---|---|---|---|
| カルロス・アルカラス | 6-7(5), 6-1, 6-3, 1-6, 7-6(7) | 4時間28分 | 午前3時33分 |
なお、Draft Kingsのオッズ(水曜日朝時点)では、ローラン・ギャロス王者のアレクサンダー・ズベレフ(+110)がシェルトン(+140)をわずかに上回る優勝候補となっている。