53年ぶりの王座栄冠に酔いしれた夏の余韻を残したまま迎えた10月20日の夜、歴史的な本拠地マディソン・スクエア・ガーデンには約2万人の観衆が詰めかけた。リング贈呈式では、選手たちに豪華なチャンピオンリングが手渡された。
マディソン・スクエア・ガーデンでの祝祭と輝かしいリング
高級ジュエラーが制作したリングは、白金製で約800個のダイヤモンドとブルートパーズが使われ、総カラット数は22カラットに達する。
式典では主力選手だけでなく、家族にとっても感慨深い瞬間となった。カール=アンソニー・タウンズは、新型コロナウイルスで母を失った長年の苦難を乗り越え、父カール・タウンズ・シニアとともにバナーが天井へ昇る様子を見守り、涙を拭った。
「私たちはここまで来るためにあらゆる困難を戦い抜いてきました。それがついに結実するのを見るのは、私の家族、すべての家族、そして私たち全員にとって本当に特別なことです。」
カール=アンソニー・タウンズ、ニューヨーク・ニックス
フィラデルフィア・76ers戦の黒星が突きつけた現実
しかし、開幕戦となったフィラデルフィア・76ers戦は、王座防衛を目指すニューヨーク・ニックスにとって苦難の幕開けとなった。ジェームズ・ハーデンやジェイレン・ブラウンらを擁する新たな体制の76ersに対し、試合終盤のシュートミスが響いて106対100で敗北を喫した。
昨季のプレーオフで見せたような勝負強さは影を潜め、ターンオーバーやディフェンスのルーズさが目立った。ジェイレン・ブランソンも中距離からのシュートを外し、チームは新シーズンの洗礼を浴びた。
「シーズン最初の数週間に何が起ころうとも、それが私たち自身の本当の姿を示してくれるでしょう。」 マイク・ブラウン、ニューヨーク・ニックス ヘッドコーチ
王者を取り巻く過酷なスケジュールと歴史の壁
NBAで王座を連覇することは、2018年のゴールデンステート・ウォリアーズ以降どのチームも成し遂げていない極めて困難な偉業である。ニックスが再び頂点に立つためには、82試合の長いレギュラーシーズンという耐久テストを乗り越えなければならない。

さらに、今季の東部カンファレンスはライバルたちが戦力を大幅に強化しており、一筋縄ではいかない。ニックスは11月27日までに、東部上位争いが予想される強豪チームと最初の19試合のうち12試合を戦わなければならない。
自らの手で歴史を紡ぐシーズン
祝福の夜が終わり、スコアボードの数字は0勝1敗に戻った。厳しいマークに晒される「追われる立場」として、選手たちは新たな闘志を燃やしている。

ジョシュ・ハットが語った通り、昨季の栄光はすでに過去のものであり、新たな歴史は日々の練習や習慣の積み重ねによって作られていく。
「一日の終わりに、私たちが自分たちの歴史を書き上げるのです。」 ジョシュ・ハット、ニューヨーク・ニックス