日本語版
最新ニュース
世界

トランプ米大統領、高齢者2000万人への給付金など数十億ドル規模の選挙対策を発表

トランプ米大統領は10月2日、高齢者向け給付金や医療保険料の還付など、総額で数十億ドル規模に上るバラマキ型の選挙対策を相次いで発表した。中間選挙を控え、物価高への懸念や支持率の低迷が伝えられるなか、確実な投票層である高齢者や低所得者層への直接的なアピールを強めている。 高齢者2000万人への90ドル支給を開始 トランプ氏は10月2日夜、SNS「トゥルース・ソーシャル」への投稿を通じて、約2000万人の高齢者に対し、1人当たり90ドル(約1万4200円)を支給すると発表した。CNN.co.jpによると、この資金は2008年に創設された「メディケア改善基金」から捻出される。ホワイトハウスは、この基金を活用した政権は過去に例がないとしている。支給対象は、メディケア(高齢者・障害者向け公的医療保険)の加入者の一部で、低所得者向け保険「メディケイド」の受給資格を持つ人や、高額な保険料を負担する高所得者は対象外となる。10月上旬から口座振り込みや小切手で順次支払われる予定だ。 医療保険料引き下げの主張と実態の乖離 トランプ氏は今回の支給発表に際し、政権がメディケアの医療保険料を「大幅に」引き下げたと主張している。しかし、CNN.co.jpの報道によれば、メディケアの医療保険料は2025年から2026年にかけて約10%(17ドル90セント)上昇する見通しであり、これは4年ぶりの高い上昇率で、制度史上2番目の引き上げ幅となる。政権の発表と実際の保険料負担増という矛盾が浮き彫りになっており、有権者の生活費高騰に対する懸念は根強い。 トランプ大統領、高齢者2000万人超に約1万4000円支給へ 中間選挙まで1カ月 家計支援策を相次ぎ打ち出し(2026年10月03日) オバマケア還付金と5000ドルの公約 高齢者向け給付に加え、トランプ政権は10月1日からオバマケア(医療保険制度改革法)の還付金支給も開始した。約100万人の米国民に対し、1人当たり500ドル(約7万9000円)の小切手を郵送する。さらにトランプ氏は、中間選挙で共和党が上下両院の多数派を維持することを条件に、米国の市民資格を持つ全成人に対して1人当たり5000ドル(約79万円)を配るという公約を改めて強調した。これらの施策は、いずれもホワイトハウスの公式サイトで発表されており、正式な対応が始まっている。 支持率低下と「不評」への焦り トランプ氏は9月30日のホワイトハウスでのイベントにおいて、「私は国がどれほどうまくやっているかを説明するのがとても下手だった」と異例の弱気な発言をした。Yahoo!ニュースが報じたところによると、これは長引く物価高に対する国民の不満や、共和党の苦戦に対する焦りの表れと分析されている。9月下旬の習近平氏との首脳会談では中国による米国産大豆の関税引き下げ方針が示されず、農家からの逆風も強まっている。さらに同月上旬の党大会後、テキサス州の連邦上院選候補であるパクストン司法長官が、支持率の低下について献金者に不満を漏らしたとの報道もあり、党内の動揺も隠せない状況だ。 写真:CNN 高齢者層の投票行動と今後の選挙戦 メディケアの対象となる65歳以上の有権者は、最も確実に投票する層として知られている。CNN.co.jpの出口調査によると、2020年の大統領選ではジョー・バイデン氏がこの層でトランプ氏を5ポイント上回ったものの、4年後の選挙ではトランプ氏がカマラ・ハリス氏をわずか1ポイント上回る接戦となった。今回の給付金施策は、この接戦を制し、議会での過半数を維持するための共和党の戦略的な動きといえる。今後、これらの直接的な現金給付が、物価高に苦しむ有権者の支持回復にどれほど寄与するかが、選挙結果を左右する焦点となる。

デイリー新潮

トランプ米大統領は10月2日、高齢者向け給付金や医療保険料の還付など、総額で数十億ドル規模に上るバラマキ型の選挙対策を相次いで発表した。中間選挙を控え、物価高への懸念や支持率の低迷が伝えられるなか、確実な投票層である高齢者や低所得者層への直接的なアピールを強めている。

高齢者2000万人への90ドル支給を開始

トランプ氏は10月2日夜、SNS「トゥルース・ソーシャル」への投稿を通じて、約2000万人の高齢者に対し、1人当たり90ドル(約1万4200円)を支給すると発表した。CNN.co.jpによると、この資金は2008年に創設された「メディケア改善基金」から捻出される。ホワイトハウスは、この基金を活用した政権は過去に例がないとしている。支給対象は、メディケア(高齢者・障害者向け公的医療保険)の加入者の一部で、低所得者向け保険「メディケイド」の受給資格を持つ人や、高額な保険料を負担する高所得者は対象外となる。10月上旬から口座振り込みや小切手で順次支払われる予定だ。

医療保険料引き下げの主張と実態の乖離

トランプ氏は今回の支給発表に際し、政権がメディケアの医療保険料を「大幅に」引き下げたと主張している。しかし、CNN.co.jpの報道によれば、メディケアの医療保険料は2025年から2026年にかけて約10%(17ドル90セント)上昇する見通しであり、これは4年ぶりの高い上昇率で、制度史上2番目の引き上げ幅となる。政権の発表と実際の保険料負担増という矛盾が浮き彫りになっており、有権者の生活費高騰に対する懸念は根強い。

トランプ大統領、高齢者2000万人超に約1万4000円支給へ 中間選挙まで1カ月 家計支援策を相次ぎ打ち出し(2026年10月03日)

オバマケア還付金と5000ドルの公約

高齢者向け給付に加え、トランプ政権は10月1日からオバマケア(医療保険制度改革法)の還付金支給も開始した。約100万人の米国民に対し、1人当たり500ドル(約7万9000円)の小切手を郵送する。さらにトランプ氏は、中間選挙で共和党が上下両院の多数派を維持することを条件に、米国の市民資格を持つ全成人に対して1人当たり5000ドル(約79万円)を配るという公約を改めて強調した。これらの施策は、いずれもホワイトハウスの公式サイトで発表されており、正式な対応が始まっている。

支持率低下と「不評」への焦り

トランプ氏は9月30日のホワイトハウスでのイベントにおいて、「私は国がどれほどうまくやっているかを説明するのがとても下手だった」と異例の弱気な発言をした。Yahoo!ニュースが報じたところによると、これは長引く物価高に対する国民の不満や、共和党の苦戦に対する焦りの表れと分析されている。9月下旬の習近平氏との首脳会談では中国による米国産大豆の関税引き下げ方針が示されず、農家からの逆風も強まっている。さらに同月上旬の党大会後、テキサス州の連邦上院選候補であるパクストン司法長官が、支持率の低下について献金者に不満を漏らしたとの報道もあり、党内の動揺も隠せない状況だ。

トランプ米大統領、高齢者2000万人への給付金など数十億ドル規模の選挙対策を発表
写真:CNN

高齢者層の投票行動と今後の選挙戦

メディケアの対象となる65歳以上の有権者は、最も確実に投票する層として知られている。CNN.co.jpの出口調査によると、2020年の大統領選ではジョー・バイデン氏がこの層でトランプ氏を5ポイント上回ったものの、4年後の選挙ではトランプ氏がカマラ・ハリス氏をわずか1ポイント上回る接戦となった。今回の給付金施策は、この接戦を制し、議会での過半数を維持するための共和党の戦略的な動きといえる。今後、これらの直接的な現金給付が、物価高に苦しむ有権者の支持回復にどれほど寄与するかが、選挙結果を左右する焦点となる。

執筆者について: nipponese

Nipponese News編集部は、国内外のニュースを日本語で分かりやすくお届けします。