サウスカロライナ州マートルビーチで開催された集会で、ドナルド・トランプ大統領は、故リンジー・グラハム上院議員の議席を引き継いだ政治新人ダーライン・グラハム氏への支持を強めるよう有権者に訴えた。共和党の予備選決選投票を控え、政権の政治的影響力が試される重要な局面となっている。
マートルビーチ集会での全面支持表明
サウスカロライナ州マートルビーチで開催された政治集会において、ドナルド・トランプ大統領は、同年7月に急逝した故リンジー・グラハム上院議員の任期を引き継ぐダーライン・グラハム氏への全面的な支持を改めて表明した。数千人の支持者を前にした演説で、大統領は政治的経験のない同氏が来週に控える共和党の予備選決選投票を勝ち抜くことが、議席を維持するための第一歩であると強調した。
トランプはダーライン・グラハムについて「complete and total endorsement」を与えていると述べ、「And we need every South Carolina patriot to go to the polls and vote for Darline Graham」と呼びかけた。
決選投票の構図と有権者への呼びかけ
ダーライン・グラハム氏は、かつて上院の重鎮としてトランプの政治的同盟者であった故リンジー・グラハム氏の妹である。トランプは、共和党の基盤支持者が自身が候補者でない選挙には関心を失いがちであるという現実を認めつつ、「So what I really want you to do is pretend, please, that I’m on the ballot. Just come and vote. It’s so important」と語った。
voters will decide Tuesday whether Graham or Rep. Ralph Norman will be the Republican nominee for the U.S. Senate on the ballot in November. 8月11日に行われた特別予備選では、グラハムとノーマンを含む10人の候補者が競い合った。
What I really want you to do is pretend, please, that I’m on the ballot. Just come and vote. It’s so important とトランプは述べ、自分が投票用紙に記載されていないにもかかわらず、自身の信任投票であるかのように投票所へ足を運ぶよう有権者に強く求めた。
外交政策の失言と党内の批判
選挙戦のさなか、ダーライン・グラハム氏は最近の討論会で台湾との米国同盟に関する基本的な外交問題についてつまずき、陣営に大きな痛手を受けた。障害者支援サービスを中心としたキャリアを持つ同氏は、自身のキャリアについて「services for people with disabilities」に焦点を当てていたものの、外交政策や国家安全保障の分野では経験が乏しいことを隠さず、討論会の会場を驚かせた。
元サウスカロライナ州知事でノーマン支持者であるニッキー・ヘーリーはXにおいて、「Lindsey Graham was well informed on the United States’ national security. Darline Graham admits she’s not. This is not something you inherit. And it’s critical in the U.S. Senate」と批判した。
ダーライン・グラハムは討論会において、包み隠さず話すが自分は国家安全保障についてそれほど詳しくないと述べ、国家安全保障は自分の専門分野ではないと驚きに包まれた聴衆に向けて語ったと、トランプは彼女の回答を「very honest answer」と擁護した。
中間選挙を控えた試金石
サウスカロライナ州は伝統的に共和党の地盤であり、直近の2024年大統領選でもトランプが18パーセントの差で勝利を収めた州である。マートルビーチコンベンションセンターで開催された集会には、54歳の教師であるレベッカ・ストルツ(Rebecca Stoltz)ら数百人のトランプ支持者が参加した。

しかし、今回の予備選における党内の亀裂や候補者の資質をめぐる議論は、議会の過半数が懸かる11月の中間選挙に向けて、政党の求心力を測る試金石となっている。トランプは演説の終盤で、税制優遇措置(tax cuts)の維持などを挙げて投票を呼びかけた。