トランプ大統領がトルコで開催されたNATOサミットからの離脱に際し、イランおよびその同盟プロキシグループによる信頼性の高いミサイル攻撃の脅威を受け、極秘の機体変更とデコイ(囮)作戦を敢行していたことが明らかになりました。米当局者がCBS Newsに語ったところによると、米国は大統領機を標的としたミサイル発射の具体的な計画を検知しており、これを受けてシークレットサービスが迅速にバックアップ戦略へと切り替えました。
ケータリング車を用いた極秘の移動とデコイ作戦
PBS Newsが報じたところによると、トランプ大統領はトルコ離脱時に2度にわたって機体を変更していました。特に異例だったのは、旧型の大統領機(レガシー・エアフォースワン)から小型機への乗り換え方法です。現地時間午後8時30分、大統領はカメラの前で旧型機に搭乗し、出発をライブ放送で演出しましたが、実際には機体側面に停車していたケータリング車を利用して秘密裏に機外へ出た後、小型機へと移動しました。
その結果、トルコから英国まで約4時間かけて飛行した旧型の大統領機には、スタッフと記者のみが搭乗しており、シークレットサービスによってデコイとして利用されていました。また、アンカラからの離陸時には、このデコイ機の窓のシェードを閉めるようシークレットサービスから指示が出ていたことが、後に記者団との会話で明かされています。
機体選定の背景と防衛能力の差
トランプ大統領はアンカラへの往路では、カタール政府から寄贈され、数ヶ月かけて改修された4億ドル相当の新型ボーイング747-8を使用していました。しかし、サミット終了後の復路では、アンカラから英国まで旧型機を使用し、その後再び新型機に乗り換えて米国へ戻るという複雑な行程を辿りました。

この変更の理由は、旧型機に搭載されている防衛システムにあります。関係者がCBS Newsに述べたところによると、旧型機には飛来するミサイルを盲目にするレーザー技術や、その他の回避技術が備わっています。一方、新型機に同様のシステムが搭載されているかは不明であり、シークレットサービスは予防措置として旧型機の使用を提案しました。
ホワイトハウスのカロリン・レビット報道官は、新型機は完全に安全であるとしつつも、秋に約1ヶ月かけて追加のアップグレードと強化を行う予定であると述べています。そのため、その期間中は引き続き旧型機を利用する方針です。
激化するイランとの対立と暗殺の脅威
今回の安全保障上の措置は、米国とイランの間の戦争が激化する中で行われました。2025年のイラン核研究施設への爆撃や、今年の広範な爆撃キャンペーンおよび海軍による封鎖を受け、イラン側からの脅威が高まっていました。

- 直接的な脅威: トランプ大統領はTruth Socialにて、イランが自身を「暗殺、あるいは暗殺しようとする」脅威をかけていると記述しました。
- 視覚的な警告: カムネイ師の葬儀では「#KillTrump」と書かれたバナーが掲げられ、テヘラン中心部の建物には、黒い棺に横たわる大統領の壁画と共に「We will kill Trump(トランプを殺す)」「Blood for blood(血には血を)」という言葉が記されていました。
- 米国の対応: トランプ大統領は、イラン政府が脅威を実行に移した場合、1,000発のミサイルが「Locked and Loaded(装填完了)」されており、直ちに発射される準備があるとして、イランの全領域を完全に壊滅させる準備ができていると警告しています。
トランプ大統領は、記者団に対し、自身が相手のリストで「ナンバーワン」であることは承知していると述べ、「私が(攻撃されて)行けば、あなたたちも一緒に行くことになる」と冗談を交えて語りました。