サウスカロライナ州の共和党上院議員予備選は、指名獲得に必要な得票率50%に届く候補者がいなかったため、8月25日の決選投票にもつれ込んだ。現職のダーリン・グラハム議員とラルフ・ノーマン下院議員が上位2名として進出。ドナルド・トランプ前大統領の支持を受けたグラハム氏の苦戦が浮き彫りとなっている。
ダーリン・グラハム氏は、亡き兄リンジー・グラハム氏の任期を引き継ぐため、7月にヘンリー・マクマスター州知事によって任命された。グラハム氏はこれまで公職に就いた経験がなく、以前はサウスカロライナ州視覚障害者委員会の責任者を務めていた。トランプ氏はグラハム氏の出馬を促し、10人の共和党候補が乱立する中で同氏を支持したが、政治的経験の薄い候補者が知名度とトランプ氏の支持だけで上院の座を勝ち取れるかどうかが、この予備選の焦点となっていた。
Sen. Darline Graham and Rep. Ralph Norman advance to
決選投票へ:共和党予備選の現状
8月11日の予備選の結果、グラハム氏はラルフ・ノーマン下院議員との決選投票に進むことが、AP通信の速報により確認された。この予備選には、ノーマン氏のほか、ラッセル・フライ下院議員や元知事のマーク・サンフォード氏も出馬していた。予備選の終盤、グラハム氏はトランプ氏の「完全かつ全面的な支持」を強調し、トランプ氏の主要政策である「SAVE America Act」への賛同や、イランとの戦争をめぐるトランプ氏の戦略を支持する姿勢を鮮明にしていた。また、選挙戦の最終日にはピート・ヘグセス国防長官やスコット・ベッセント財務長官らトランプ政権の閣僚が、リンジー・グラハム氏を記念した空軍基地の改称式典に同席し、支援を表明した。
ダーリン・グラハム議員の背景とトランプ氏の支持
In South Carolina, Sen. Darline Graham advances to a
トランプ氏は月曜日のテレラリー(電話集会)で、「私はダーリンに、『君がやるべきだ、君が最適任だ』と伝えた」と語り、「彼女はトランプ政権の目標達成を助けてくれるだろう。彼女は見た目は優しいが、実際にはタフで強い。リンジーの遺産を引き継ぐのに完璧な人物だ」と支持を呼びかけた。これに対し、グラハム氏は「このキャンペーンスケジュールは本当に過酷でした。でも、私はまだ立っており、前進し続けています。それが私の強さを示しているのです」と、フローレンスでのキャンペーンイベント後に記者団に対して語った。

対立候補ラルフ・ノーマン氏の主張
一方で、グラハム氏の指名には共和党内からも慎重な意見が出ている。レキシントン在住の共和党員ボブ・ハウエル氏は、「彼女が兄を亡くしたことには同情するが、だからといって議席を譲る必要はないと思う」と語り、トランプ氏の支持が必ずしも投票行動を左右するわけではないと示唆した。トランプ氏の支持を受けた候補者が予備選で苦戦する事例は他にもあり、今年初めにはトランプ氏が支持したパメラ・エベット副知事が、共和党予備選の決選投票でアラン・ウィルソン司法長官に敗れている。
2026 primary elections
決選投票後の行方
8月25日の決選投票で勝利した候補者は、11月の本選挙に進み、6月の民主党予備選で勝利した医師のアニー・アンドリュース氏と対戦することになる。サウスカロライナ州は伝統的に共和党の地盤であり、1998年のフリッツ・ホリングス氏の再選以降、民主党が上院議員選挙で勝利したことはない。そのため、この共和党予備選の勝者は本選挙でも圧倒的に有利とみられている。

グラハム氏は「私は兄ほど連邦予算の専門家ではないが、家族の苦労を知っているため、家族の予算については専門家だ」と述べ、生活費の問題に焦点を当てる姿勢を見せている。上院議員に就任してからの短い期間に、グラハム氏はトッド・ブランチ司法長官の承認投票や、ロシアの石油・ガス購入者への制裁法案など、重要な案件で投票を行ってきた。政治経験の不足を指摘する批判に対し、グラハム氏が残された選挙期間でいかに有権者の信頼を勝ち取れるかが注目される。