2026年8月11日火曜日、ウィスコンシン州知事選の民主党予備選は、州下院議員のフランチェスカ・ホン氏とミルウォーキー郡長のデビッド・クロウリー氏による激戦が続き、開票結果は深夜まで接戦となった。両候補の得票差はわずか1パーセント未満で、勝敗の行方は不透明な状況が続いている。
接戦を繰り広げるホン氏とクロウリー氏
ウィスコンシン州の民主党知事候補予備選は、当初の予想を覆す激しい競り合いとなった。10時(現地時間)の時点で開票が進む中、民主社会主義者を自認するフランチェスカ・ホン氏と、穏健派のデビッド・クロウリー氏は、それぞれ約40%の得票率で並んでいる。70万票以上が投じられた中でのこの僅差は、多くの有権者やアナリストにとって驚きをもって受け止められている。
ホン氏は数ヶ月にわたって世論調査でリードを保ち、勝利は確実視されていた。しかし、選挙戦終盤にかけて同氏の過去の過激な立場が浮き彫りになり、民主党内の一部からは「本選で勝利するには左派に寄りすぎているのではないか」という懸念が強まっていた。一方のクロウリー氏は、一度は選挙戦から撤退したものの、現職のトニー・エバーズ知事の支持を得て再出馬するという異例の経緯を辿っている。
エバーズ知事の介入と選挙戦の変遷
今回の知事選は、現職のトニー・エバーズ知事が3選不出馬を表明したことで空席となった重要な選挙だ。クロウリー氏が選挙戦を一時離脱した際、当初はサラ・ロドリゲス副知事が有力候補と目されていた。しかし、ロドリゲス氏の選挙資金に関する問題が発覚して撤退すると、クロウリー氏はエバーズ知事の歴史的に稀な支持を背景に、再び表舞台へと戻った。


「社会主義者は好まれない。世論調査でも結果が出ていない。だから、彼女は勝利できないのではないかと思っている」 デビッド・クロウリー氏、ミルウォーキー郡長
クロウリー氏は選挙期間中、ホン氏の政治姿勢を「民主党にとっての重荷」と批判し、本選での勝利は困難だと主張してきた。この批判は、ミシガン州の連邦上院民主党予備選において、左派候補が予想を大きく下回る結果となった事例を引き合いに出すことで、党内の穏健派有権者に強く訴えかけた。
今後の焦点と再集計の可能性
ウィスコンシン州の法律では、得票差が1%未満の場合、敗者が再集計を請求できる。また、得票差が0.25%以下であれば州が費用を負担する規定がある。現時点での僅差は、この再集計の可能性を現実味のあるものにしている。
ホン氏の支持者であるマディソン在住のルカ・ファーマー氏(21)は、開票結果が映し出された会場で「心臓がドキドキしている。ここまで接戦になるとは思わなかった」と語った。ホン氏を支持する理由は、同氏が政策を第一に考えているからだと述べている。
| 候補者 | 主な所属・肩書き |
|---|---|
| フランチェスカ・ホン | 州下院議員(民主社会主義者) |
| デビッド・クロウリー | ミルウォーキー郡長 |
| トム・ティファニー | 共和党候補(下院議員) |
州の民主党指導部は、今回の予備選で浮き彫りになった党内の分断をいかに修復し、本選へ向けて結束できるかが今後の課題となる。開票が最終段階に入るまで、両陣営は予断を許さない状況が続く。