サウジアラビア政府は14日、東部ダーランの国営石油会社サウジアラムコの施設が攻撃を受け、火災が発生したと発表した。イエメンの反政府勢力フーシによる越境攻撃は激しさを増しており、サウジ国内の空港や民間施設でも被害が相次いでいる。米国のトランプ大統領は一連の攻撃を非難し、イランの関与を指摘した.。
サウジアラムコ施設へのミサイル攻撃と火災
サウジアラビア政府は14日、東部ダーランにある国営石油会社サウジアラムコの施設が攻撃を受け、火災が発生したと発表した。ロイター通信によると、同社関係者は本社がある施設に弾道ミサイル1発が着弾し、爆発音が響いたと伝えている。フーシは同日、「今後数日間、サウジの空港や石油施設への攻撃を続ける」との声明を発表しており、インフラを標的とした攻撃姿勢を強めている。
リヤド国際空港での被害とデルタ航空の対応
サウジ国内では今月上旬以降、首都リヤドのキング・ハーリド国際空港をはじめとする民間施設への攻撃が相次いでおり、10月10日にはミサイル着弾により13人が死亡、数百人が負傷する被害が出たほか、翌11日にも追加の攻撃で1人が死亡、十数人が負傷した。こうした情勢を受け、デルタ航空は米国とサウジアラビアを結ぶ直行便の就航を延期した。同社は「お客様と従業員の安全およびセキュリティの確保は常に最優先事項」とコメントしている.。

有志連合軍による反撃と民間人への影響
イエメン暫定政権を支援するサウジ主導の有志連合軍は、フーシに対する空爆を強化している。フーシ側の発表によれば、13日までの24時間で100回を超える空爆やミサイル攻撃が行われ、民間人に死傷者が出ているという。また、13日にはリヤドでフーシの巡航ミサイルを迎撃した際の破片が住宅街に落下し、住宅15棟が損壊、住民4人が負傷した。トランプ大統領は、一連の攻撃についてイランの指示を受けているとの見方を示している.。
トランプ大統領によるイランへの非難
米国のトランプ大統領は13日、ホワイトハウスで記者団に対し、フーシの行動を「ひどい振る舞いをしている」と非難した。また、サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子と対応を協議したことを明らかにしている。トランプ氏は自身のSNSを通じ、一連の攻撃はイランの指示によるものだと主張した。さらに、11月に控える米中間選挙を意識し、「意図的に原油価格をつり上げようとしている」との見解を示している。

フーシによる主な被害状況と対応(10月上旬以降)
- 10月10日:リヤドのキング・ハーリド国際空港への攻撃で13人死亡、数百人負傷
- 10月11日:同空港への追加攻撃で1人死亡、十数人負傷
- 10月13日:リヤド住宅街で迎撃ミサイルの破片落下により4人負傷、住宅15棟損壊
- 10月14日:ダーランのサウジアラムコ施設でミサイル着弾、火災発生
今後の緊張緩和の行方
フーシがさらなる攻撃継続を宣言する中、サウジアラビア国内の安全保障環境は依然として予断を許さない状況が続いている。デルタ航空などの民間企業が就航を延期するなど、国際的な経済・物流活動にも直接的な影響が出始めている。イランの関与を巡る米国とフーシ側の対立構造が深まる中、有志連合軍による軍事的な対応と、国際社会による外交的な緊張緩和の試みが今後どのような展開を見せるのかが焦点となる。