イスラエル軍がシリア北西部の軍用飛行場を空爆し、トルコとの外交関係がさらに悪化した。シリア当局によると、空爆は火曜日に行われ、トルコ国境から約70キロメートルに位置するアブ・アルドゥフル軍用飛行場の滑走路を8回の攻撃が襲った。イスラエル側は、シリアが同基地へのトルコ軍の駐留を許可したため、安全保障上の懸念から警告していたと主張している。
米特使による非難とイスラエルの反論
この攻撃に対し、シリア担当米国特使で駐トルコ大使のトム・バラック氏は、X(旧ツイッター)上で「不必要なエスカレーション」であると批判した。バラック氏は、この攻撃がトルコとの紛争を挑発することを意図していた可能性があると述べ、シリア、イスラエル、トルコの3国による新たな衝突回避メカニズムを起動させる必要があると主張した。
これに対し、イスラエルのイスラエル・カッツ国防相は8月22日、バラック氏の発言は不正確さに満ちていると反論した。カッツ氏は、8月18日の攻撃前に米国の権限ある関係者にインテリジェンス情報を伝えていたと述べ、バラック氏がゴラン高原を「占領地」と呼んだことは、ドナルド・トランプ米大統領自身の立場と矛盾していると指摘した。
トルコとの外交的対立の激化
トルコ大統領府はイスラエル側の主張を否定し、ベンヤミン・ネタニヤフ首相がイスラエルでの選挙を前に、地域において拡張主義的で不安定化させる政策を追求していると非難した。また、トルコ側はネタニヤフ氏がガザ行きの支援船団の阻止に関連して「ジェノサイド」を行ったとして、インターポール(国際刑事警察機構)に赤手配書の issuance を求めていると発表した。

ネタニヤフ首相は、トルコがダマスカスの新当局の同盟国であり、同飛行場に軍事的なプレゼンスを確立しようとしていたと述べた。一方、トルコ側は同地への訪問を否定している。また、シリア当局者は、トルコの技術チームが滑走路や管制塔の修理を担っていたが、基地に軍事的な駐留はなかったとMiddle East Eyeに語った。
シリア国内での軍事行動と現状
イスラエルは、2024年12月に長年の統治者バシャール・アル・アサドが失脚して以来、シリア国内で数百回の攻撃を実施している。ACLED(武装紛争立地・イベントデータプロジェクト)とTelegramのレポートに基づくデータでは、2025年1月から2026年8月18日までの間に1,722件の検証済み記録が確認されている。
また、8月22日にはダマスカス南西のベイト・ジン村で、イスラエル軍のドローンが車両を攻撃し、男性1人が負傷した。イスラエル軍はこの攻撃を認め、テロ攻撃の準備最終段階にあったテロリストに向けて発砲したと説明した。イスラエル軍のエヤル・ザミール中将は、南部シリアの部隊に対し、国境に敵対勢力の定着を許さない方針を示している。
対立の背景と主な論点
| 項目 | イスラエルの主張・行動 | トルコ・米特使の主張 |
|---|---|---|
| 空爆の理由 | トルコ軍の基地駐留による安全保障上の懸念 | イスラエル選挙に向けた政治的演出、不安定化政策 |
| 基地の状況 | トルコが軍事プレゼンスを確立しようとしていた | 技術チームによる修理のみで軍事駐留はなかった |
| 外交的評価 | 米当局へ事前に情報提供済み | 不必要なエスカレーションであり、火遊びである |