2026年8月21日にウクライナのクリヴィー・リフで発生したロシア軍のドローン攻撃により、少なくとも16人が死亡、130人が負傷しました。ゼレンスキー大統領の故郷を標的としたこの攻撃は、救助活動中に二度目の打撃を加える「ダブルタップ」戦術が用いられたと報じられています。
クリヴィー・リフでの犠牲と被害状況
ウクライナのドニプロペトロウシク州当局によると、8月21日に発生したショッピングモールへのドローン攻撃による死者数は16人に達しました。この攻撃では、少なくとも23人の子供を含む130人が負傷しています。州行政のオレクサンドル・ハンザ長官は、依然として4人が行方不明であり、捜索救助活動が継続されていることを明らかにしました。
「人々は日常の用事のためにショッピングセンターを訪れていました。買い物や仕事、あるいは愛する人と過ごすためです。ロシアにとって、それは何の違いもありません」 ドミトロ・ルビネツ、ウクライナ人権委員
ゼレンスキー大統領が指摘する「ダブルタップ」攻撃
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、今回の攻撃を「ダブルタップ」戦術によるものだと指摘しました。これは、最初のドローンが着弾した後、救助隊が到着して活動を開始したタイミングを狙って二度目の打撃を加える手法です。大統領は自身の故郷であるクリヴィー・リフが標的となったこの攻撃を 絶対に冷酷で卑劣 と表現し、報復を誓いました。
クリヴィー・リフは過去にも度々攻撃の標的となっており、2025年4月には子供9人を含む20人が死亡するという悲劇に見舞われています。今回の攻撃は、ロシアがウクライナの防空システム、特に米国製パトリオット迎撃ミサイルの不足を突く形で、大規模な空中攻撃を激化させている一環として行われました。
ロシア・ウクライナ双方による報復の応酬
この攻撃の翌日、8月22日にも双方による激しい応酬が続きました。ウクライナ軍はロシア領内への長距離ドローン攻撃を継続しており、ロシアのクラスノダール地方ではドローン攻撃により子供2人を含む3人が死亡したと地元当局が報告しています。

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、ウクライナがロシアの経済的インフラを標的にしていることについて、ロシアのテレビ局「ロシア1」の取材に対し、以下のように警告しました。
「キエフ政権は我々の経済にダメージを与えようとした。何をしたのか? 彼ら自身がこのパンドラの箱を開けたのだ。それなら、あなた方の最も敏感な経済セクターを標的にした報復を期待しなさい」 ウラジーミル・プーチン、ロシア大統領
激化する戦況と今後の不透明感
8月21日のショッピングモール攻撃に続き、8月22日にはキエフの鉄道インフラも弾道ミサイルによる打撃を受け、ウクライナ国鉄の従業員1人が死亡しました。また、ザポリージャ州でもドローン攻撃により民間人が犠牲となるなど、戦火は拡大を続けています。
