トゥヘルが狙う歴史的快挙
イングランド代表監督トーマス・トゥヘルは、母国以外のチームを率いてワールドカップ決勝に進出した史上4人目の指揮官という歴史的偉業に挑む。1978年にオランダを導いたエルンスト・ハッペル以来となるこの快挙に向け、立ちはだかるのは過去4大会で3度目のベスト4進出を果たしたアルゼンチンだ。

BBC Sportのサミ・モクベルから両国のライバル関係が水曜日の試合に向けた「燃料」になるかと問われると、トゥヘルはこう切り捨てた。「我々はそれを燃料としては使わない。我々はなぜここにいるのかを知っているし、自分たちが何を望んでいるのかも分かっている」。さらに「我々は期待すること、それを口にすること、そして夢見ることを決してためらわなかった」と、指揮官としての揺るぎない覚悟を口にした。
グエイが説く「アンダードッグ」の心理
アトランタで行われる準決勝を前に、ディフェンダーのマーク・グエイは、チームがアンダードッグの立場を楽しむべきだと主張する。前回大会の覇者として防衛を期待されるアルゼンチンには、重圧がかかっているという見立てだ。
「我々にプレッシャーはない。プレッシャーとは何か?責任は彼らにある。彼らはワールドチャンピオンだ。彼らは出てこなければならない」と、グエイは強気な姿勢を崩さない。
メッシという最大の難問
イングランドにとっての最大の課題は、8度のバロンドール受賞者、リオネル・メッシへの対応である。この「史上最高」の選手をいかに封じ込めるか。トゥヘルがどのようなセットアップを用意するのかが勝敗の鍵を握る。戦術的な選択肢として、ニコ・オライリーやデクラン・ライスによるマンマーク起用が議論の的となっている。

前回王者アルゼンチンの底力
アルゼンチンは土曜日の準々決勝、カンザスシティでスイスを延長戦の末に3-1で下した。10分にメッシがアレクシス・マック・アリスターの先制点を演出。その後スイスのダン・エボイェに同点弾を許したものの、エンボロがシミュレーションで2枚目のイエローカードを受けて退場。数的優位を得たアルゼンチンが優勢を決定づけた。
チームを率いるリオネル・スカローニは、2022年の決勝で優勝を決めた瞬間も冷静さを失わなかった。その姿勢は監督就任初期の批判や今大会の困難な状況下でも一貫している。2026年大会、前回覇者としてのアイデンティティと安定した核を維持するアルゼンチンは、戦術的な明確さを持って準決勝に臨む。
フランスとスペインの「復讐」劇
もう一方の準決勝、ダラスでのフランス対スペイン戦について、フランス代表監督のディディエ・デシャンは「壮観な」試合になると予測する。14年間の指揮に終止符を打つ今大会で、「過去は過去だ。今は別のレベルにいる。我々は決勝に進みたい」と意気込む。
ミッドフィルダーのウォーレン・ザイール=エメリも、ユーロ2024準決勝での敗北を念頭に置く。「我々はスペインに対して復讐を果たしたい。我々は準備ができている」と、決戦に向けた気迫をのぞかせた。
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