UCLAの精神医学教授ゲイリー・スモール博士は、アルツハイマー病の予防には生活習慣の改善が不可欠だと指摘する。同博士は、ウォーキングや筋力トレーニングといった身体活動に加え、タンパク質を重視した食事管理など、自身の研究に基づいたシンプルな習慣を長年実践し、脳の健康維持に取り組んでいる。
脳の健康を左右する年齢と生活習慣の相関
アルツハイマー病を発症する最大のリスク要因は「年齢」であると、UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)で教授を務めるゲイリー・スモール博士は指摘する。同博士はBusiness Insiderに対し、「現代医学のおかげで私たちはより長く生きるようになったが、人間の脳はそれほど長く機能するようには設計されていない」と述べた。しかし、スモール氏は認知機能の低下を諦めるべきではないと強調する。特に中年期の肥満を抑えることは、将来的な認知症やアルツハイマー病のリスクを低減する重要な鍵となる。この分野の研究に長年携わってきた同博士は、患者への助言を自らも実践し、脳を健やかに保つための習慣を構築してきた。
タンパク質を中心としたバランスの良い食事
食事面において、スモール博士は「毎食、健康的なタンパク質と炭水化物を摂取する」というシンプルな方針を掲げている。満腹感を維持しやすくするため、超加工食品は避け、自然食品を積極的に選ぶ。同博士の典型的なメニューは以下の通りである。
- 朝食:目玉焼き、チェダーチーズ、サワードウブレッド
- 昼食:ターキーサンドイッチ、チキンサラダ、またはスープ
- 夕食:サーモン(サイドサラダ付き)または時折ステーキ
- 間食:果物
炭水化物には、血糖値への影響が少ない発芽全粒穀物パンや全粒穀物パンを選んでいる。また、夜の過食を避けるため、妻とメイン料理をシェアする習慣があるという。これにより摂取カロリーを抑え、アルツハイマー病のリスク要因となる脳内の慢性的な炎症を予防しようと試みている。
厳格になりすぎない「持続可能な習慣」
スモール博士は、自身の健康法について「自分をあまり苦しめたくない」と語る。食事や運動において厳格すぎると継続が困難になるため、ときには「チート食」を楽しむなど、柔軟な姿勢を保っている。また、夜中に目が覚めた際にはオーディオブックを聴くなど、睡眠の質や精神的な安定にも配慮している。サンタモニカでの生活では、可能な限り歩いて用事を済ませるなど、日常生活の中に自然と運動を組み込んでいる点も特徴的だ。