ポートランド・トレイルブレイザーズの本拠地モダ・センターをめぐる改装資金協定の交渉が難航している。市側が新たな20年リース契約に向けた提案書を送付した一方、チーム側はこれを拒絶。コミッショナーが「軌道から外れた」と懸念を示す中、双方は深い溝を抱えたまま期限を迎える。
市が提示した6億ドルの改修提案とチームの反発
この提案の下で、トレイルブレイザーズはアリーナを改修するために6億ドルの公的資金を受け取る予定となっていた。しかし、市側はそれと引き換えに、時間とともに増加する年300万ドルの固定資産税の相殺分支払いや、労働組合に加盟する労働者の雇用、そしてプロジェクトのコスト超過に対する制限の受け入れを求めている。
現行の条件エンティティのままでは、チーム側はこの提案を受け入れる構えを見せていない。チーム内の関係者が明かしたところによると、今回の提案書について「論外である」と一蹴した。
Quickに対してチーム関係者は、今回の条件提示書は全く相手にならないものであり、自分たちが合意できる内容など相手側はほとんど分かっていないはずなのになぜ送ってきたのか分からない、現時点で向こうは政治的な駆け引きをしているのだと語った。
チーム関係者は、市側が自分たちが合意できる内容をほとんど理解していないと指摘し、市が政治的な駆け引きを行っていると批判している。トレイルブレイザーズの取締役会は、月曜日に市の提案について協議する予定となっており、その後8月12日にポートランド市議会が資金拠出に関する投票を行う運びとなっている。
期限が迫る3億6500万ドルの州資金と移転をめぐる懸念
改修プロジェクトの実現に向けては明確な時間的制約が存在している。改修パッケージの一部となっている州からの3億6500万ドルの資金を維持するためには、今年12月31日までに正式な合意に達しなければならない。
市当局は公的資金を承認する前に、提案されている改修の範囲についてさらなる情報の開示を求めている。一方、トレイルブレイザーズ側は、市議会議員のスティーヴ・ノヴィック氏がアリーナの維持管理に関して法的措置を示唆したことを受けて、詳細な情報の共有に対して慎重な姿勢に変わっている。
フランチャイズの長期的な将来像をめぐる臆測についても、チーム高官は明確に否定している。チームの現行リース契約は2030年に期限を迎えるものの、新オーナーであるトム・ダンドン氏がチームの移転について話し合ったことは一度もないと、チームの複数の高官が明かしている。
ある関係者は、ブレイザーズの誰も移転したいなどと言ったことは一度もなく、自分たちは移転を望んでおらず、ポートランドに留まりたいのだと述べた。
遅延が生んだ市場評価の検証と今後の見通し
交渉の長期化は、チーム側に新たな視点をもたらした。チーム関係者によれば、市の対応の遅れが、他都市における最近のアリーナ協定を調査する時間を与えたという。その結果として、チームはポートランド市内での別の取引の可能性や、あるいは新しいアリーナの建設を模索する選択肢すら考慮する可能性がある。
関係者は、市の対応が遅れたことで妥当な市場価格での取引とはどういうものかを研究する時間ができたとし、半年前にまとまるはずだった6億ドルの合意は、市場価格を大幅に下回るものだったと言わざるを得ないと語った。
地域コラムニストのウェイド・エヴァンソン氏が指摘するように、ポートランドは熱狂的な「ブレイザーズの街」であり、1977年の初優勝や1989年、1990年、1992年、2000年のカンファレンス決勝などの歴史が街全体の情熱を形作ってきた。地元メディアの論評でも、このモダ・センターをめぐる騒動は「これ以上ないほど子供っぽく、無責任である」と厳しい目が向けられている。
12月31日の期限が刻一刻と迫る中、新オーナー陣と市議会の代表者たちが感情的な対立を超えて現実的な妥協点を見いだせるかどうかが、リップ・シティの命運を握る最大の焦点となっている。