ソニーグループの家庭用ゲーム機「プレイステーション(PS)」のオンラインサービスで、利用者本人の許可なく見知らぬ「子供アカウント」が勝手に追加される被害の報告が、2026年10月下旬からSNS上で相次いでいる。パスワードや2段階認証、パスキーを使用している場合でも無関係に作成される事例が確認されており、個人情報やクレジットカード情報を狙った不正アクセスの可能性が指摘されている。
2段階認証を回避して勝手に追加される不審なアカウント
PlayStation Network(PSN)の利用において、承認していない子供アカウントが何者かに作成されるという報告が、X(旧称Twitter)上で相次いでいると4gamer.netが報じた。これらの事象は、対象ユーザーのPlayStationアカウント自体が不正アクセスされたのではなく、なんらかの手段でログイン認証を回避して第三者が許可なく作れてしまうという問題だ。PS5本体のログインに2段階認証やパスキーを使用していても、それらに関係なく作成されてしまうようである。さらに、dメニューニュースによると、国内外で被害の報告が確認されており、ある海外ユーザーは目覚めると許可していない子供アカウントが複数追加され、身に覚えのないサインインID変更のメールが届いていたと投稿している。
うん、やられてるわ… https://t.co/N0apzUqjYQ pic.twitter.com/0ZYgHqyzlY
10月初旬から続く被害と悪用の懸念
被害の発生は10月初旬からとされており、PSのオンラインサービスのアカウントに複数の家族アカウントが勝手に登録される事例が確認されていると産経新聞が報じた。本稿執筆時点で、無許可で子供アカウントを作ることでどのような悪用が可能なのかは不明であると4gamer.netは伝えているが、産経新聞は、家族アカウントを悪用して管理権限を奪えば、利用者が登録している個人情報などを盗み見ることができ、利用者本人も不審な家族アカウントを削除できなくなる恐れがあると指摘している。また、ソニーグループは2022年から23年にかけてアカウントを共通化しており、ゲームのほかネット通販や電子書籍、カメラ画像データの保存、オーディオ機器の管理などで使われているが、ゲーム以外のサービスにおける影響の有無は明らかになっていない。
ユーザー側で今すぐ確認できる対応と制限の手段
不正な子供アカウントを作られていないかどうかを確認するには、PS5本体設定の「ファミリーとペアレンタルコントロール」から「ファミリー管理」を開くか、スマートフォン向けアプリ「PS App」や「PlayStation Family」、WebブラウザでPlayStationアカウントにサインインする必要がある。ただし、PS5本体設定にあるアカウント作成を制限する設定は、あくまでそのPS5本体を使った作成に限られるため、オンラインで作成されてしまう今回のケースでは回避策にはならないと4gamer.netは指摘している。本稿執筆時点では、子供アカウントの作成自体を防止する手段や、ユーザー側が即時に削除する手段は用意されておらず、削除にはPlayStationサポートに連絡して要請する必要がある。一方で、子供アカウントに対しては保護者のアカウントからペアレンタルコントロール機能で制限をかけられるため、利用限度額を0円にするといった対策は可能である。

公式の動向と今後の対応
一連の乗っ取り被害の報告に対し、ソニー・インタラクティブエンタテインメントは公式声明を発表しておらず、真偽は不明であるとdメニューニュースが伝えている。また、産経新聞の取材に対しても、ソニーは「調査中」としている。SNS上では「ファミリー管理に知らん子供がたくさんいる」といった投稿が相次いでおり、利用者らは自分のアカウントをこまめに確認するよう注意を呼びかけている。4gamer.netでは、ソニー・インタラクティブエンタテインメントに本件について問い合わせ中であり、回答が得られ次第、情報を追加する方針だ。
