ジェネラル・アトミクス・エアロノーティカル・システムズは2026年9月21日、協働戦闘機であるFQ-42「ヴェンジェンス」がF-35「ライトニングII」およびF-15E「ストライクイーグル」と編隊飛行する様子を公開した。アメリカ空軍の主要な開発プログラムと並行して、無人機の運用能力を発展させる実証実験が本格化している。
FQ-42ヴェンジェンスのネバダ州クリーチ空軍基地への納入
ジェネラル・アトミクス・エアロノーティカル・システムズが開発および生産を手がけるFQ-42は、2026年9月18日に新たな機体がネバダ州のクリーチ空軍基地へ納入された。同基地に到着した機体は、新型航空機を用いた実験を目的として、試験・評価部隊との運用が継続されることとなる。空軍との通常の試験・評価活動を継続する中、実戦的な運用を見据えた細かな調整が進められている。
有人戦闘機と無人機による協調制御運用の現状
クリーチ空軍基地に到着したFQ-42は、さまざまな人工知能パイロットを用いた半自律飛行および自律飛行を行っている。これに加えて、F-35やF-22「ラプター」を操縦する有人戦闘機パイロットによる協調制御の下でも飛行試験を重ねている。これまで協調制御運用に関する実験は、同じくジェネラル・アトミクス・エアロノーティカル・システムズ製のMQ-20「アヴェンジャー」を代替機として実施してきた。今後はFQ-42でこれらの実証実験を再現し、有人機と無人機が一体となって空戦を行うためのデータを収集していく。
戦闘機を示すFを冠したアメリカ空軍史上初の無人航空機
協働戦闘機とは、有人戦闘機と連携して運用されるステルス性を持つ無人航空機を指している。無人機でありながら有人機とともに空戦に参加することが想定されており、非常に高い戦闘能力が求められている。FQ-42ともう1機の協働戦闘機であるアンドゥリル・インダストリーズが開発したFQ-44「フューリー」は、無人航空機でありながら戦闘機を意味する「F」を冠した、アメリカ空軍史上初の機体となっている。
試作段階を示すYが取り払われ正式採用名称に変更
FQ-42は当初、YFQ-42「ダークマーリン」という名称で呼ばれていた。しかし、2026年9月14日にアメリカ空軍が正式採用名称を発表したことに伴い、試作段階を示す「Y」が取り払われた。これにより、機体名称はFQ-42「ヴェンジェンス」へと改められ、量産や実戦配備に向けた次のステップへと移行している。名称の変更は、本機が単なる実験機から実運用を見据えた正式な装備品へと移行したことを示している。
未来の戦闘機編隊を見据えた今後の運用能力の発展
ジェネラル・アトミクス・エアロノーティカル・システムズが公開した編隊飛行の映像は、将来の航空戦が有人機と無人機の組み合わせによって形作られることを鮮明に示している。アメリカ空軍の主要な開発プログラムと歩調を合わせながら、協働戦闘機は今後さらに高度な自律飛行や有人機との連携能力を獲得していく。無人戦闘機が実際の戦術環境においてどのように有人機をサポートし、どのような戦果を挙げるのか。今後の試験・評価活動の成果に、防衛関係者からの視線が注がれている。
