スティフパーソン症候群との闘いとリハビリテーション
カナダ出身の5度のグラミー賞受賞歴を持つ58歳のディオンは、2022年に、四肢の硬直や激しい筋肉痙攣を引き起こす稀な神経疾患であるスティフパーソン症候群(stiff-person syndrome)の診断を受けたことを明らかにしました。彼女は当時のソーシャルメディアでのメッセージの中で、この疾患が人生のあらゆる部分に影響を与え、「時には歩行に支障が出たり、慣れ親しんだ方法で歌うための声帯の使用が困難になったりした」と述べています。ディオンは2024年のドキュメンタリー『I Am: Celine Dion』で、この疾患と共に生きる生活の実態を明らかにしています。
「道は予想以上に険しく、計画していたよりも時間がかかりました。それでも、遠くの山々の奥に、かすかな光が見え、私はそれにしがみついてきました」と、ディオンはフランス語と英語で語りました。
パリを熱狂させた「Celine」現象と経済効果
Celine Dion returns to the stage after battling rare
2026年9月12日土曜日、ディオンはパリ近郊ナンテールの会場で待望のステージに復帰しました。会場について、一部ではパリ西端のPlenitude Arena、また別の報道ではパリ・ラ・デファンス・アリーナであるとされています。3万人ものファンが詰めかけた会場の最寄り駅は、一時的に「Celine」と改名されました。
世界中からファンが集まり、フランス領ポリネシアのタヒチから航空便で訪れた人々や、チケットに約2,000ドルを費やしたロンドンからの旅行者、またディオンの故郷であるシャルルマン近郊に住む38歳のケベック人、エリザベス・ランドリー氏などが訪れました。ランドリー氏は「ここにいられるなんて非現実的です!彼女が再び、特にこのような一連のコンサートを行う姿は見られないと確信していました」と語りました。また、ブラジルのサンパウロから訪れたファン、アルベルティーナ・カブラル氏は「ここにいて、コンサートに行き、セリーヌをこんなに近くで見られるなんて信じられない。彼女は気分が良さそうで、幸せそうです」と述べました。
元ファーストレディのミシェル・オバマがこの初公演に密かに出席していたことが、フランスの日刊紙Le Parisienによって伝えられています。
パリ市はディオンを歓迎するために最大限の努力を払い、数日間にわたってコスチュームコンテスト、巨大カラオケパーティー、セーヌ川でのトリビュートクルーズが開催されました。金曜日には、チュイルリー庭園にアイコニックな聖火台が掲げられました。これは、2024年のパリオリンピック開会式でディオンがエッフェル塔にサプライズ登場し、エディット・ピアフの「愛の賛歌(Hymn to Love)」を披露したことを想起させるものでした。バルーンには、その曲の歌詞である「あなたが望むなら、月までも取りに行きましょう」という言葉と、彼女の名前が大きな文字で投影されました。
Celine Dion overcomes rare neurological disorder to perform first
公演前、ディオンは凱旋門から徒歩圏内にある豪華ホテル、ロイヤル・モンソー・ホテルに滞在し、屋外で待機していたファンに会う姿が見られました。彼女はInstagramのストーリーに「En route!(出発!)」というコメントと共に、ファンを前に笑顔で手を挙げる写真を投稿しました。
このイベントは地域経済にも大きな影響を与えており、コンサートは完売しており、地域に数百万ドルをもたらすと推定されています。また、レジデンシー全体で数億ユーロの経済効果をもたらすと予測されています。公演スケジュールは以下の通りです。
| 期間 | 公演数 | 状況 |
|---|---|---|
| 2026年9月〜10月 | 16公演 | 完売 |
| 2027年5月 | 10公演 | 予定 |
ステージ上の演出と披露された楽曲
今回の復帰公演は、2020年3月にニュージャージー州のプルデンシャル・センターで行われた「Courage World Tour」以来、6年ぶりのフルコンサートとなります。2020年のツアーは新型コロナウイルスパンデミックによって中断されていました。なお、直近では2024年7月のパリオリンピック開会式でパフォーマンスを行っています。
Celine Dion tearfully returns in her first concert in
黒いドレスにまとめ髪という抑制された演出の中、ディオンは「泣かないと自分に約束したけれど、これは喜びの涙です。あなた方に会えて本当に嬉しいです」と語り、感情的に涙を流しました。彼女はまた、「ついに、私たちが皆一緒にいられるなんて素晴らしいことです。戻ってくると、ステージに戻ると約束しました。だから私はここにいます。あなたのために、私のために、そして生で歌うために!」と語りました。
ディオンは自信を持ってステージ上の演出をこなし、顔芸をしたりエアギターを弾いたりしながら、世界で最も売れたアーティストの一人となった彼女を象徴するバラードを熱唱しました。
オープニング曲: On ne change pas(「私たちは変わらない」を意味するフランス語のヒット曲。歌唱中に感情が高ぶり、観客にマイクを向けてブリッジ部分を一緒に歌ってもらう場面もありました。)
代表曲: Because You Loved Me、Power of Love、My Heart Will Go On(映画『タイタニック』主題歌)、All By Myself
彼女は最後に、「今夜はあなたのために、自分のために、そして人生のために歌いたいです」と付け加えました。