兵庫県警捜査1課と尼崎南署は2025年9月30日、同居していた妻の遺体を切断して河川に遺棄したとして、死体損壊と死体遺棄の疑いで西宮市の医師・下村憲司容疑者(46)を逮捕した。神戸新聞などが報じた。容疑者は当時暮らしていた尼崎市の自宅で妻の遺体を解体し、川に投棄した疑いが持たれており、調べに対して「私一人でやったことです」と容疑を認めている。
事件の発端と自ら提出した行方不明届
テレ朝NEWSなどの報道によると、下村容疑者は昨年9月24日、尼崎南署に対して「8月13日に妻と口論になり、翌14日に家を出て行ったまま連絡がつかない」と自ら行方不明者届を提出していた。当時住んでいた尼崎市北大物町の自宅周辺では、白いベンツなどの車が停められており裕福な家庭に見えたという近隣住民の証言がある一方で、夫があまり帰宅していないという話も聞かれていたと集英社オンラインが伝えている。

浴室での遺体損壊と神崎川への遺棄
捜査関係者への取材では、下村容疑者は「自宅の浴室でブルーシートを敷いて損壊した。カバンに入れて車で運んだ」と供述している。FNNの報道によると、事件現場となった一軒家は勤務先のメンタルクリニックのすぐ近くにあり、クリニックの患者からは「話をよく聞いてくれる優しい先生だった」という声が聞かれる一方、元埼玉県警捜査一課の佐々木成三氏は「医師だからこそできた知識であり、証拠を隠す意思の強さが顕著に出ている」と指摘している。
生存の痕跡なき捜査と骨の特定
警察が妻の行方を捜索する中で生存の痕跡を確認できず、今年8月以降に任意聴取を開始したところ、下村容疑者が「骨を川に捨てた」と供述を始めた。9月17日から20日にかけて警察が神崎川周辺を捜索した結果、約200メートルの範囲から複数の骨が発見され、鑑定によって当時41歳だった妻・真実さんのものと特定されたと神戸新聞などが伝えている。また、関係先からは複数の刃物が押収された。

遺族の混乱と今後の捜査の行方
事件が明るみに出たことを受け、遺族は代理人を通じて「本日事件のことを知り、驚きと悲しみで言葉が見つかりません。事態を受け止めることができておらず、大変混乱しています」とのコメントを発表した。警察は、下村容疑者が妻の死亡にどのように関与したのか、その詳しい経緯について引き続き捜査を進めている。