米半導体メモリー大手マイクロン・テクノロジーの好決算を受けた投資家心理の改善により、東京市場では日経平均株価が大幅に続伸し、終値で2,203円高の68,956円をつけたことが、マネックス証券フィナンシャル・インテリジェンス部の山口慧太氏のレポートで明らかになった。
日経平均株価は半導体関連の買いに支えられ2,203円高の大幅続伸
東京市場の序盤から、米マイクロン・テクノロジーが取引開始前に発表した市場予想を上回る決算が好感された。日経平均株価は前日比1,602円高の68,355円で前引けを迎え、後場には一段高となるなど終日を通して上昇基調を維持した。最終的な終値は2,203円高の68,956円となり、大幅続伸を記録している。また、東証株価指数(TOPIX)は23ポイント高の4,131ポイントで同じく続伸し、新興市場の東証グロース250指数も2ポイント高の802ポイントで続伸した。半導体市況の堅調さが投資家の買い安心感につながり、市場全体を力強くけん引する展開となった。
半導体関連が全面高となる一方で銀行セクターは追加利上げ観測後退で軟調
個別銘柄では、レーザーテックが前日比11.1%高の45,710円をつけて大幅続伸した。米マイクロン・テクノロジーの好決算による強気な投資家心理に加え、取引開始前に公表された日銀短観において人工知能(AI)需要の強さが示されたことが買い材料となった。一方で、三菱UFJフィナンシャル・グループは3.1%高ではなく3.1%安の3,586円をつけ、反落した。寄り付き前に公表された9月の金融政策決定会合における「主な意見」において、基調的な物価上昇率がほどなく2%に達することが見込まれる中で、ビハインド・ザ・カーブに陥るような加速感はなく慌てる必要はないといった意見が示された。この追加利上げ観測の後退を背景に、銀行セクターは軟調な推移をたどることになった。
ニデックは有報報告書の意見不表明、東京地下鉄は投資判断引き下げで下落
ニデックは10.8%安の2,100円をつけ、大幅反落となった。9月30日に提出された2026年3月期の有価証券報告書において、監査法人による監査意見が意見不表明であったことが明らかになり、同社の上場維持に向けた難易度が高まっているとの懸念が投資家の売りを誘った。また、東京地下鉄は0.9%安の1,466円で反落した。9月30日に外資系証券が投資判断を最下位のアンダーウエートに引き下げたことが材料視された形だ。アナリストは、鉄道運賃の値上げ自体が鉄道事業の中長期の成長シナリオを創出する構造的なポジティブ材料には至らず、鉄道株は非AI株の物色の受け皿になりにくいとの見方を示している。
美容機器のリファを抱えるMTGが大幅続伸し中長期の成長期待が集まる
こうした中で、美容機器などを手掛けるMTGは8.8%高の9,040円をつけ、大幅続伸を記録した。市場の一部からは、若い世代の支持を集める主力ブランドのリファに対する成長期待は依然として高く、買いを誘っているようだというコメントが聞かれている。個別企業による材料の強弱が分かれる中、中長期的な成長期待が持てる銘柄にはしっかりと買いが入る展開となった。
米国のISM製造業景気指数や主要企業の決算発表を控える今後の市場動向
日経平均株価を半導体銘柄が力強くけん引して大幅高で取引を終えた東京市場だが、明日に向けては海外の経済指標や重要イベントへの注目が集まっている。米国では9月分のISM製造業景気指数が公表されるほか、リッチモンド連銀のバーキン総裁をはじめとする複数の米地区連銀総裁が登壇する討論会での発言が控えられている。さらに、消費財を手掛けるナイキやアクセンチュアのほか、国内でもクスリのアオキホールディングスや西松屋チェーンなどの決算発表が予定されており、国内外の景況感や企業業績を見極める展開が続く見通しだ。