大阪市を廃止して複数の特別区に再編する「大阪都構想」を巡り、大阪維新の会は新たな4区の名称案について10月中にとりまとめる方針を固めた。sankei.comなどが報じた。住民投票の賛否に直結する重要課題として、計3回のインターネットアンケートを実施し、万博公式キャラクターにちなんだ「ミャクミャ区」などの奇抜な案も示して住民の関心を高める狙いがある。
新4区の名称案とインターネットアンケートの実施状況
大阪維新の会は、大阪市を廃止して4つの特別区に再編する制度案を検討している。8月下旬から9月中旬にかけて実施された第1回アンケートでは787件の回答が集まった。その結果を踏まえた第2回アンケートが10月4日まで実施され、各区の候補名が絞り込まれている。sankei.comの報道によると、第1区では「夢洲区」や「ミャクミャ区」、第4区では「ハルカス区」といったユニークな名称が含まれており、スマートフラッシュの報道では「ミャクミャ区」の浮上に対してSNS上で否定的な意見や戸惑いの声が相次いだことが伝えられている。
過去の住民投票の経緯と名称変更への意識
過去の都構想を巡る議論では、区名が住民投票の勝敗を左右する重要な要素となってきた。平成27年の第1回では5区の区名案のうち「湾岸区」に反対意見が相次ぎ、令和2年の制度案でも当初の「東西区」から住民アンケートの結果を経て「淀川区」に変更された経緯がある。zakⅡの報道によると、今回の第1弾アンケートでは過去の4区案の名称について「変更したほうがよい」との回答が約57%を占めており、住民の間では既存の行政区名にとらわれない新しい名称への関心や、住所表記に対する様々な意見が存在している。

自作自演との批判を受ける陳情書採択問題
区名議論の一方で、大阪市議会では都構想に関連する陳情書の扱いを巡り、他の会派から批判の声が上がっている。読売新聞の報道によると、「大阪市廃止」ではなく「再編」という文言を使って説明するよう求める陳情書を、大阪維新の会の府議の秘書が提出していたことが判明し、審査直前に取り下げられた。しかし、これと酷似した文面の別の陳情書が9月25日の市議会財政総務委員会で維新市議らの賛成多数で採択されており、提出者のなかに日本維新の会の国会議員の秘書らが含まれていたことが日刊スポーツなどの報道で明らかになった。
古巣の組織体質を巡る元代表の指摘
一連の陳情書提出を巡る動きに対し、政治的な影響力を持つ関係者からも厳しい目が向けられている。日刊スポーツの報道によると、元大阪市長で弁護士の橋下徹氏は10月に出演した情報番組の中で、維新の国会議員の秘書らが文面を細かく見ずに陳情の署名に応じたことや、組織の体質について「最悪ですね」「適法だったら何でもいいみたいな雰囲気」と古巣を強く糾弾した。これに対し、大阪維新の会の横山英幸代表代行は「市民に疑義を持たれない活動を徹底していきたい」と述べている。

今後のスケジュールと最終的な区名決定の見通し
大阪維新の会は、第2回目のアンケート結果をもとに各区4案に絞り込みを行い、再度アンケートを実施して最終的な1案を選ぶ予定である。吉村洋文代表は住民の関心が高い区名を「非常に重要」と位置づけており、10月中に維新案としてまとめ、大阪府市の法定協議会で正式決定する見通しとなっている。2027年春の統一地方選の知事選などと同日での住民投票実施を目指す中、今後の手続きと市民の合意形成の行方に注目が集まっている。