英チャールズ国王は王国指導部と軍高官宛ての書簡を通じ、ヘンリー王子とメーガン妃が「民間人」としてイギリスに滞在し、公務に復帰しないことを明文化した。バッキンガム宮殿が公表したこの文書は、夫妻の帰国と警備体制を巡る議論に新たな緊張をもたらしている。
バッキンガム宮殿が発出した書簡と王室の立場
イギリス王室の最高位公式である ロード・チェンバレン が発出した書簡は、ヘンリー王子とメーガン妃の公式な地位を確認するものとなった。王室を離れてカリフォルニアへ移住してから6年が経過する中、今回の文書は チャールズ国王の指示 に基づいてイギリス政府や軍の主要なステークホルダーに送付された。
書簡の内容は、2020年の離脱時に取り決められた原則を改めて確認するものであり、新たな方針を示すものではない。文書では、夫妻が殿下(HRH)の敬称を引き続き使用しないこと、またチャールズ国王やウィリアム皇太子のような公的資金による公費警備の対象にはならないことが明記されている。ロード・チェンバレンは書簡の中で、疑念や混乱を避けるため、国王がこの情報を共有するよう指示したと The Mercury News は伝えている。

書簡は、サセックス公爵夫妻の現在の地位に変更はないとし、殿下(HRH)としての敬称は引き続き停止されており、使用されないままであると述べている。また、夫妻の慈善活動は二人にとって個人的な事柄であり、私的な立場で遂行されるものであるとして、要するに彼らの立場は、商業的および慈善的な関心を持つ民間人と同様であると説明している。ロード・チェンバレンによる書簡(Good Morning America掲載)
夫妻の驚きと伝達過程における摩擦
王室による書簡の公開手法は、夫妻およびその側近に少なからぬ動揺を与えた。関係者によると、夫妻の代理人が文書を受け取ったのはメディアに公開されるわずか1時間12分前であった。その時点でヘンリー王子は会議中であり、本人と連絡が取れたのは発表のわずか2分前だったという。この慌ただしい連絡体制について、夫妻の広報担当者は ABC Newsの取材 に対して surprised
であったと表明している。

アーチーとリリベットの帰国とロンドンでの動静
ヘンリー王子とメーガン妃は、子どもであるアーチーとリリベットを伴って、8月26日にイギリスへ到着した。夫妻の家族は長期にわたる滞在を予定しており、子どもたちは現地で学校に通う計画であると 情報筋は伝えている。ただし、一家の具体的な居住地や通学先については公表されていない。

帰国後初となる公の場での動静として、ヘンリー王子はロンドンのポッドキャストおよび映画スタジオである Tower Bridge Studios を訪問した。同スタジオは公式SNSに王子の写真を投稿し、ヘンリー王子が Tower Bridge Studios を利用してくれたことに感謝し、スタジオを訪れて壁にサインをしてくれたことは大きな喜びであり、またの来訪を心待ちにしていると述べている。
警備体制とRAVECの動向
イギリス滞在中の警備の問題は、今回の帰国において最もデリケートな論点の一つである。ヘンリー王子は王室離脱に伴って公費警備が打ち切られて以来、イギリス政府に対してその回復を求める闘争を続けてきた。警察当局による公的な警備を復活させるかどうかの判断は、王室および要人警護執行委員会である RAVEC の管轄事項とされている。関係者の情報 によれば、同委員会はこの週にも会議を開催する予定であり、今後の警備方針を巡る決定が注目されている。