英国王室は、ヘンリー王子とメーガン妃が英国滞在中であっても、王室の公務を担うワーキング・ロイヤルには復帰しないと正式に表明した。チャールズ国王の認可を受けた文書で明らかにされたもので、夫妻の非公務員としての立場が改めて確認された。
チャールズ国王が承認したロー・シャンベロンの書簡
月曜日に公開された書簡は、ヘンリー王子夫妻が数年前に公務を退いたという事実に基づき、現在の立場に何ら変更がないことを明確にしている。書簡には、「2020年1月に、公爵夫妻が国王に代わって代表としての職務を遂行することから退き、もはや王室のワーキング・メンバーではないことは周知の事実である」と記されている。
さらに文書では、「ワーキング・ロイヤルが担う国家および王室の職務とは異なるこの立場であり、夫妻が望む財務上の独立とプライバシーの保護に関してもたらされる個人的な自由は、引き続き完全に尊重される」と強調された。また、夫妻の称号について、「『殿下(His and Her Royal Highness)』というスタイルは停止状態にあり、使用されない」と明記されている。
バッキンガム宮殿の情報筋はNBCニュースに対し、この書簡が月曜日にヘンリー王子のチームに共有されたことを認めた。情報筋によれば、書簡を公表した理由は「いずれにせよ漏洩する可能性が高く、内容に関する秘密主義の主張を避けたいと考えたため」であり、また「多くの指針を求める要望」があったため、「疑念や混乱を避けるため」に公開されたという。
Lord Chamberlain, Royal Household (via NBC News)
子どもたちの就学と英国での長期滞在の背景
ヘンリー王子とメーガン妃は、7歳のアーチーと5歳のリリベットを連れて、先月カリフォルニアから英国へ戻り、「長期的な(extended)」滞在をする予定である。夫妻に近い情報筋はNBCニュースに対し、彼らが「長期間」戻ってくることを伝えていた。英国メディアの間では、アーチーとリリベットが国内の学校にすでに登録されているという報道が流れ、世間の関心を大きく集めた。
夫妻は6年前にワーキング・ロイヤルを退き、サンタバーバラの富裕層向け沿岸地区であるモンテシトで静かな生活を選んでいた。その後、Netflixのドキュメンタリー『ハリー&メーガン』やヘンリー王子の回顧録『スペア』の中で、人種差別やいじめに関する衝撃的な告発を行ったことで、王室との関係は緊張状態にあった。こうした背景から、今回の帰国計画が明らかになった際、英国社会には衝撃が走った。
プライベートな市民としての立場と今後の課題
公表された文書のなかでは、夫妻の慈善活動は「二人にとって個人的な問題であり、私的な立場で遂行される」とされており、夫妻の立ち位置について「端的に言えば、商業的および慈善的な利益を持つ一般市民に近いもの」と表現されている。また、セキュリティの問題については、関連する警察機関の責任であると付け加えられた。
英国メディアによる報道が過熱する一方で、家族の新たな拠点となる住居の正確な所在地は開示されていない。また、ヘンリー王子と英国政府との間でセキュリティ保護の撤去をめぐる長期的な法廷闘争があったため、どのような警備体制が敷かれるのかという疑問が残っている。

さらに、ヘンリー王子の帰国は、プライバシー侵害をめぐる高等裁判所での訴訟に敗れ、ヘンリー王子を含む複数の原告が、デイリー・メールおよびメール・オン・サンデーの出版社であるアソシエイト・ニューズペーパーズに対し、合わせて3,450万ポンド(4,600万ドル)を支払うよう命じられた直後のタイミングとなった。帰国発表後、英国プレスはさらに激しくなり、メーガン妃が2018年の結婚前に降板したテレビ番組『スーツ』以来、再び俳優業に復帰する可能性があるという未確認の報道が一面を飾った。