連邦最高裁判所は、ドナルド・トランプ大統領が推進するホワイトハウスのボールルーム建設工事の続行を認める決定を下しました。保守派の首席判事であるジョン・ロバーツが自由派の判事らとともに反対意見を表明したものの、結果は5対4の多数決となりました。
最高裁判所の判断と保守派内部の亀裂
無署名による月曜日の命令で、最高裁の多数派は、歴史的建造物の保護を求めて訴訟を起こした歴史保存団体が訴えを起こす法的な「原告適格」を欠いているように見えると指摘しつつ、国家安全保障上の懸念が建設の継続を支持する判断材料になったと説明しました。この決定は、プロジェクト自体の適法性そのものについて判断を下したものではありません。
しかし、裁判所が法的な是非を最終的に判断する前に、ボールルームが完成してしまう可能性が高いとみられています。トランプ政権はこのプロジェクトをプライベートな寄付によって進めており、工事費用として4億ドル規模を見込んでいます。司法長官のトッド・ブランシュもこの裁定を歓迎し、Xに、これは国家安全保障にとって当然のことであり、将来の政権も振り返ったときに感謝するだろうと書き込みました。トランプは Truth Social で、この判決により「さらなる偶発事、疑念、あるいは脅威なしに」プロジェクトが完了できると述べて「満足している」と表明しました。
最高裁判所のジョン・ロバーツ首席判事は、ホワイトハウスは象徴性と歴史がその建築に深く織り込まれている象徴的なアメリカの建物であると述べました。
ホワイトハウス東翼の解体と法廷闘争の背景
トランプの指示により、建設作業員は昨年10月にホワイトハウスの東翼を突然解体しました。その後、大統領は審査委員会に対してボールルームの建設承認を求めましたが、議会はこの計画に対して公式に資金を承認したことも、署名を行ったこともありません。
歴史建造物保護のための全国信託は、連邦法に基づきワシントンでの建設には議会の承認が必要であるとして訴訟を提起しました。下級裁判所は地上の建設を一時差し止める命令を出しましたが、これは発効せず、D.C.サーキット控訴裁判所のパネルは今月初めに2対1で、トランプがワシントンでの建設に議会の承認を義務付ける法律に違反してプロジェクトに着手したとの判断を下していました。
控訴審はトランプ政権に最高裁への救済を求める時間を与えるために命令を一時停止しました。8月21日にその猶予期限が切れることになっており、ロバーツは行政側の要請を最高裁全体が検討している間、プロジェクトの続行を認める緊急命令に踏み切りました。
National Trust for Historic Preservation のプレジデント兼CEOである Brent Leggs は、最高裁の多数派判断には失望を表明したものの、チーフ・ジャスティスの反対意見については「We are pleased with Chief Justice Roberts’ strong dissent, which reiterated what we have maintained from the start of our case — that construction of the White House ballroom is unlawful」と述べてその姿勢を評価しました。
国防総省の動きと軍高官の辞任
政権周辺で激しい動きが続く中、国防総省では別の重要人物の去就が明るみに出ました。防衛関連の報道によると、ダン・ドリスコル陸軍長官がホワイトハウスに辞表を提出しました。
この辞任は、ピート・ヘグセス国防長官との間で数か月にわたって伝えられていた緊張関係を受けたものであり、ロイターの報道によれば、国防総省における相次ぐ高官の離職リストや体制刷新に新たな1ページを加えることになりました。ドリスコルは2025年2月から陸軍長官を務めていました。

ドリスコルは、ヘグセスが今年初めに解任した前陸軍参謀総長のランディ・ジョージ将軍の側近でした。彼の退任は、ヘグセスが国防総省の軍高官および民間指導部において進めてきた一連の緊密な刷新や相次ぐ離職への監視の目が向けられる中で起きています。陸軍の最高幹部やシニアレベルのリーダーシップにも影響を与えたこれらの変化は、トランプ政権下での大きな行政改革の一環として進行しています。