ドナルド・トランプ大統領は木曜日、司法長官に指名したトッド・ブランシュ氏の指名を一時的に取り下げる意向を表明しました。これは、ブランシュ氏の指名に懸念を示す2人の共和党上院議員が1月に退任するまで待機し、その後で改めて指名するという計画です。
トランプ氏はTruth Socialへの投稿で、「彼らが正しい行動をしないのであれば、トッドの名前を一時的に取り下げ、コーニン氏とティリス氏が退任した後に彼を戻すことに異論はない」と述べました。なお、ブランシュ氏は引き続き司法長官代行として職務に就く見通しです。トランプ氏はブランシュ氏を「スター」と称賛し、「史上最高の司法長官の一人になる可能性がある」と高く評価しています。
共和党内での対立と指名手続きの停滞
今回の事態は、テキサス州選出のジョン・コーニン上院議員とノースカロライナ州選出のトム・ティリス上院議員が、ブランシュ氏への支持を保留していることに端を発しています。上院司法委員会のチャック・グラスリー委員長は、十分な支持を確保するための調整が続くとして、予定されていたブランシュ氏の指名承認に向けた委員会の採決を延期しました。

共和党の委員全員の合意がなければ、指名案を本会議へ送ることはできず、単一の共和党議員による反対票であっても手続きが停滞する仕組みとなっています。コーニン氏は、ホワイトハウスの上層部が合意への妨げになっているとの見方を示しており、「私とトッド・ブランシュの間だけであれば解決できたと思うが、ホワイト Houseの上層部から反発を受けているようだ」と記者団に語りました。
争点となる「反武器化基金」と税務和解
議員らが問題視しているのは、トランプ大統領が内国歳入庁(IRS)に税務申告書の漏洩で訴えを起こした際の和解内容です。この和解の一環として、司法省は政府による不当な標的にされた人々を補償するための、約18億ドル(一部ソースでは17.76億ドルと記載)のいわゆる「反武器化基金」を創設しました。

コーニン氏とティリス氏は、この基金がトランプ氏の支持者や、2021年1月6日の連邦議会議事堂襲撃事件で警察官を暴行した罪で有罪判決を受けた人物らに流用される懸念があるとして、強い反対を表明しています。また、トランプ氏とその家族、および関連企業にIRSの税務監査からの保護を与えるという和解条項の範囲を限定させることも求めています。
ブランシュ氏は公聴会での証言で、この基金は「消滅した」と述べていますが、議員側は口頭の約束ではなく、基金が再建されないことを明確にした書面での保証を求めています。コーニン氏は「要求した内容に応答する書面を一つも見ていない」と不満を露わにしています。
政治的背景と今後の展望
支持を拒んでいる2人の議員は、いずれも近く議席を失う予定です。コーニン氏は、トランプ氏が支持したケン・パクストン州司法長官に予備選で敗れました。また、ティリス氏は任期満了に伴い引退します。トランプ大統領は、彼らの政治生命が「自分の行動によって終わった」と主張しています。

一方で、コーニン氏はトランプ氏の投稿に対し、「税務訴訟の和解条項に対する懸念が、私とティリス議員だけに限定されていると考えているなら、大統領は間違っている」と反論し、他の議員の間にも同様の懸念があることを示唆しました。
主要な争点まとめ
| プロジェクト | 詳しい |
|---|---|
| 反武器化基金 | 約18億ドルの補償基金。共和党議員は不適切な流用の懸念から書面での廃止保証を要求。 |
| IRS 決済条件 | トランプ氏一族への税務監査保護。議員側は適用範囲の限定を要求。 |
| 指名者の現状 | トッド・ブランシュ氏は現在、司法長官代行として就任中。 |