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2024-12-02 21:35:00
マイクロソフト(Microsoft)やグーグル(Google)との競争は激化の一途を辿り、さらには近年の生成AIの急激な普及拡大を受け、AWSとりわけその営業チームには従来以上のプレッシャーがかかっている。
Business Insiderは9月下旬の記事で、企業向け生成AIアシスタント「Amazon Q」および生成AIアプリ構築サービス「Bedrock」を対象に、営業目標の達成を促す報奨金プログラムを導入するなど、AWSが生成AI関連事業の強化を目指して「総力戦を展開」している状況を詳細に報じた。
AWSは12月2日から5日間、年次カンファレンス「re:発明する」を開催する予定で、期間中に成長構想の詳細を発表する可能性がある。
アマゾンが8月1日に発表した第2四半期(4〜6月)決算によれば、AWSの売上高は前年同期比19%の274億5200万ドル。
直接的に比較はできないものの、同四半期にマイクロソフトのIntelligent Cloud(インテリジェントクラウド)部門が前年同期比20%増、グーグルのクラウド部門Google Cloud(グーグルクラウド)が同35%増だったのに比べると、成長率ベースでは見劣りする。
ただし、アマゾンの絶対額ベースの増収幅は競合大手2社を上回り、調査会社シナジー・リサーチ・グループ(Synergy Research Group)によれば、グローバルクラウドインフラ市場シェアはAWSが30%を占め依然として首位。マイクロソフトが20%、グーグルが12%と続く。
さて、激化する競争環境下でAWSはどんな戦略を展開するつもりなのか。成長構想「AGI」を構成する7項目を具体的に以下で紹介しよう。
自社データセンターからの移行加速(ACDC)
アマゾンはAWSの提供するクラウドコンピューティングサービスへの迅速な移行を希望する顧客企業を絶賛募集中だ。
前出の社内文書の記載によれば、同社にとって理想的な顧客とは、自社データセンターを運営中で、AWSと経営幹部同士の強固な関係を有するか、もしくはAWSをはじめとするクラウドコンピューティングサービスの利用経験のある企業を指す。
AWSは競合他社よりクラウド分野で長い経験を持ち、潜在顧客に適切なインフラ構成やインセンティブを提供できることから、契約を勝ち取る上で「独自のポジション」を確保できるという。
AWSトップ2000(T2K)
「フォーブス・グローバル(Forbes Global)2000」選出企業はじめ、売上高数百億、数十億ドル規模の世界最大級の企業をターゲットに営業活動を展開する。AWSは契約規模および成長ステージに応じて顧客企業を分類している。
上記のような大企業は非常に大規模で高度に複雑な技術アーキテクチャを持ち、AWSのサービスを導入するにも多大な投資と時間が必要になる。
同社は企業や業界に応じてソリューションをカスタマイズするとともに、外部のコンサルタントやパートナーを起用してディールを迅速化したい考えだ。
ビジネスアプリケーションの高速化(BAA)
統合基幹業務システム(ERP)や顧客関係管理(CRM)市場における「最大級のビジネスアプリケーションプロバイダーを顧客リストに加える」営業活動に注力する。
多くの企業はセールスフォース(Salesforce)、アドビ(Adobe)、サービスナウ(ServiceNow)らのプロバイダーが提供するビジネスアプリケーションを自社データセンターのサーバー上で実行しており、AWSはそれを自社運営するクラウドに移行させることで成長の原動力としたい考えだ。
長期計画:中東地域(LRP:ME)
最も大きなビジネスチャンスを期待できる市場の一つとして、AWSの社内文書は中東地域を挙げる。例えば、同社は3月にサウジアラビアに50億ドル超を投資する計画を発表した。
バーレーン、アラブ首長国連邦(UAE)、イスラエルでもそれぞれ2019年、2022年、2023年と相次いでサービス提供を開始している。
IT専門調査会社IDCの試算によれば、湾岸協力会議(GCC)に加盟するバーレーン、クウェート、オマーン、カタール、サウジアラビア、UAEの6カ国におけるクラウドインフラ関連の市場機会は2024年に28億ドル。それが2030年までに5倍超の155億ドルへと膨れ上がるという。
生成AIイノベーションセンター(GAIIC)
2023年、AWSは「生成AIイノベーションセンター(Generative AI Innovation Center)」と呼ばれる1億ドル規模のプログラムをローンチ。同社が擁する機械学習/AI分野の専門家を顧客企業とつなぐことで、生成AIソリューションの構築と展開を支援していく計画を発表した。
同社広報担当によれば、このプログラムを通じて概念実証(PoC、試作開発前の実現可能性検証)まで進んだソリューションの半分以上が現在本番稼働しているという。
IT・アプリケーションのアウトソーシング(ITAO)
アクセンチュア(Accenture)やタタ・コンサルタンシー(Tata Consultancy)など、AWSのクラウドサービスを販売可能な既存の顧客基盤を抱える外部パートナーとの協業拡大を進める。
AWSは未開拓市場の規模を2500億ドル相当、更新時期を控えた契約は数千件に及ぶと試算する。
外部パートナーの既存顧客を優先、契約更新時期に至る前に積極的にアプローチして、「クラウドファースト」化を後押しする。
エピック・グロース・イニシアティブ(EGI)
AWSのクラウドインフラ上にホストする医療ソフトウェア大手エピック・システムズ(Epic System)の電子健康記録(EHR)システムの利用者増を目指す。両社は長年にわたり緊密な関係を築いてきた。
AWSが狙うのはエピック・システムズが自社運営するデータセンターサービスを利用している(医師や医療機関などの)医療プロバイダーで、ヘルスケア業界のパートナー企業と強力して「Epic on AWS(AWSにホストするエピック・システムズのサービス)への積極的移行を加速させたい考えだ。
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