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2024-04-11 03:05:00
ライカブランドのスマホシリーズ・Leitz Phoneの第3世代がソフトバンクから発売される。
撮影:林佑樹
ドイツの老舗メーカー・ライカカメラ(以下、ライカ)は4月11日、新型スマートフォン「Leitz Phone 3」(ライツフォン・スリー)を発表した。
ソフトバンクの独占販売で、発売予定日は4月19日。ソフトバンク直営店での一括購入価格は19万5696円(税込)となる。
Leitz Phoneシリーズは、本体デザインや撮影機能面でライカの世界観を踏襲しており、カメラ好きには注目のモデルになっている。
今回もフォトグラファーである筆者が、1、2世代目と同様にカメラ機能にフォーカスしたレビューをお送りする。
1年前のハイエンド級の性能だが価格は“比較的”抑えめに

Leitz Phone 3本体の側面。
撮影:林佑樹
第3世代機であるLeitz Phone 3もこれまでの第1世代、第2世代同様に、専用のレンズキャップとケースも付属しているなど、他のスマホとはひと味違う独特な路線をキープしている。
外観の印象もそのままで、側面は黒アルマイトと思われる処理、滑り止めの溝がある。
背面は冒頭の写真からもわかるようにカメラのグリップ部分によくある見た目の加工が施されているため、ケースなしの運用でもよさそうだ。

付属品のレンズキャップはマグネットでくっつく従来と同じタイプ。
撮影:林佑樹
作例の前にカメラの詳細スペックを先に見ておくと、Leitz Phone 2とLeitz Phone 3の違いは、忠実な色合いを実現する14chスペクトルセンサーがあることくらいだ。
全体の仕様を見るに、2023年夏に発売されたシャープの「AQUOS R8 Pro」がベースで、そこにライカ仕様のカメラアプリが搭載されている形になる。
| ライツフォン3 | ライツフォン2 | ライツフォン 1 | |
|---|---|---|---|
| 発売時期 | 2024 年 4 月 19 日 | 2022 年 11 月 18 日 | 2021年7月16日 |
| ディスプレイ | 約6.6インチ(2730×1260ドット) Pro IGZO OLED | ||
| 背面カメラ | 約4720万画素1インチCMOSセンサー +約190万画素測距用センサー +14chスペクトルセンサー |
約4720万画素1インチCMOSセンサー +約190万画素測距用センサー |
約2020万画素1インチCMOSセンサー +測距用センサー |
| 正面カメラ | 約1260万画素 | ||
| CPU | スナップドラゴン 8 第 2 世代 | スナップドラゴン 8 第 1 世代 | スナップドラゴン 888 5G |
| メモリー/ストレージ | 12GB/512GB | 12GB/512GB | 12GB/256GB |
| microSDカード対応 | 最大1TB | ||
| バッテリー | 5000mAh | ||
| 防水/防じん | IPX5、IPX8/IP6X | ||
| サイズ (幅×高さ×厚さ) |
約77×161×9.3mm | 約74×162×9.5mm | |
| 重さ | 約209g | 約211g | 約212g |
| 発売時の価格 (税込) |
19万5696円 | 22万5360円 | 18万7920円 |
2024年春というこのタイミングで、2023年夏級の性能の新製品として見ると、正直解せない部分もある。
だが、カメラスマホとしての性能的は十分であり、価格を抑えるという目的であれば納得がいく。
実際、市場環境は現在と違えど、第2世代は発売時の一括購入価格が22万5360円。一方、Leitz Phone 3は19万5696円(いずれも税込)と、20万円の大台を下回っている。
2種類のフィルターやF値の調整機能が追加
過去に筆者がLeitz Phone 2をレビューした際の印象は、Leitz Phone 1と比べると「(昨今のデジタルカメラから見て)アナログカメラの面倒くささをあえて実装した」だった。
では、Leitz Phone 3はどうかというと、第2世代から比べて「さらに考えることが増えた」という印象だ。
その理由は、独自のカメラモード「Leitz Looks」(ライツルックス)で撮影する際の機能が増えており、使いどころをかなり考える設計になっているからだ。
Leitz Looksは、ライカ製レンズである「Summilux 28mm」「Summilux 35mm」「Noctilux 50mm」の描写をデジタルで再現したモード(ルック)を選べるという機能だ。
3つのレンズの選択肢はLeitz Phone 2から変わっていないが、再現傾向は少し異なるように感じた。

画像左が色調フィルター、右がF値のユーザーインターフェイス。
画像:筆者によるスクリーンショット
色調フィルターは従来の「ORIGINAL」「MONOCHROME」「CINEMA」「 CLASSIC」「CINEMA CONATEMPORARY」に加えて、「ENHANCED」と「VIVID」の2つが追加された。
F値(レンズの明るさを示す指標)も7段階から選べるようになった。
ソフトバンクによると、フィルターとF値調整の追加要素はLeitz Phone 3のみの提供となり、Leitz Phone 2へのアップデートは予定していないとのことだ。

透かしもライカ仕様になっている。ただし、どのルックで撮影したか、どの色調フィルターを選び、F値はどうしたのかといった情報は記録されない。
撮影:林佑樹
ルックは派手というよりは地味になりやすい。
ORIGINAL以外は影がつぶれやすく、写真の明るさも落ちやすい。味わいがあるとも言えるが、最近の明暗差がはっきりとしたスマホの写真に慣れていると違和感を感じるかもしれない。
だからと言って、露出補正をするとさじ加減が大雑把で、白飛びや黒つぶれが生じやすい。Leitz Phone 2の時と同じくある程度の慣れや妥協が必要になる。
なお、ORIGINALはLeitz Looksオフ時の「写真」モードに近いイメージになるが、撮影シーンによってはその予想を外すこともあって、「クセの把握」が難しかった。

左は「写真」モード。右はLeitz Looksモード(Summilux 28mm、CINEMA CONATEMPORARY、F8)。
撮影:林佑樹

上段左からORIGINAL、MONOCHROME、CINEMA CLASSIC。下段左からCINEMA CONATEMPORARY、ENHANCED、VIVID。
撮影:林佑樹
F値は物理的な可変絞りではなく、ソフトウェア処理によるものだ。被写体との実際の距離に関係なくボカせる。
おすすめの撮影距離(被写体までの距離)があるようで、SUMMILUX 28は1m、SUMMILUX 35は1.5m、NOCTILUX 50は2mと画面上には表示される。
おすすめの撮影距離付近だとLeitz Looksモードが働きやすく、F値の設定も反映されやすい。
なお、接写した場合はソフトウェア的ぼかし機能は働かず、1インチセンサー由来の光学的なボケが優先されやすい傾向にあった。

ソフトウェアによるボケの再現になるため、そのまま撮影すると左のようになるが、F値を大きくすると右のように背景がボケなくなる。
撮影:林佑樹
なお、Leitz LooksモードにあるHDR機能は、カメラアプリの「オートHDR」機能とは別枠のようで、デフォルトではオフだ。
オンにしてもわかりやすくHDRが効いているようにはならないため、オフのままでもよいと感じるユーザーが多いだろう。筆者もオフのままだった
前機種に比べて撮影の難易度は上がっている
筆者としては「なんでもLeitz Looksで撮ればよい」とはオススメしづらい。
Leitz Phone 3の試用中も、「どうしようかな」と光線を確認する回数がとても多かったし、面倒になって撮らなくてもいいだろうと判断したこともあった。
前機種に比べて機能が増えたことにより、撮影する前に考えることが増え、Leitz Looksモードではスナップ撮影のようなシーンでは活躍しにくい。
以下ではそんな試行錯誤を経た作例を掲載していく。なお、本体の仕様で、Leitz Looksのモードなどの設定は撮影データに残らないため、具体的な撮影設定はとくに記載してない。

撮影:林佑樹

撮影:林佑樹

撮影:林佑樹

撮影:林佑樹

撮影:林佑樹

撮影:林佑樹

撮影:林佑樹

撮影:林佑樹
食べ物などは「写真」モードで
さて、Leitz Looksモードばかりではなく、通常の「写真」モードにも注目したい。
写真モードはLeitz Looksモードのような強烈なルックは存在しておらず、ベースモデルのAQUOS R8 Proに近しい描写と言える。

細かな色合いのものは「写真」モードのほうが断然いい。
撮影:林佑樹
R8 Proで採用された14chスペクトルセンサーの性能もあって、色合いは良好だ。
特に食べ物の類を撮影するときは「写真モード」が無難だし、色が豊富な被写体のときも同様だ。
所有欲を満たす逸品、第1世代からの乗り換えもあり

撮影:林佑樹
数日間触った印象にはなるが、Leitz Phone 3は、Leitz Phone 1からの機種変更を狙っている部分が強い。
表面の加工はケースがなくても傷の心配は少なめで済むし、なにより強烈な見た目が所有感を満たしてくれる。
また、撮影データのチェック中は、カメラアプリを起動させっぱなしに近かったが、熱が原因となるようなエラーには遭遇しなかった。
そのため、「普通のスマホ」の使い勝手でも問題はないと思われる。
まずは、ソフトバンクやライカの一部直営店で実機を触って、特有の「クセ」の強さを感じて自分のスマホとして使えるか、判断してみてほしい。
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