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2024-02-26 00:00:00
ハーフポイントイメージ/ゲッティイメージズ
- オフィス復帰の義務は、企業の収益を高めることに貢献していないことが多い。
- これは、オフィス復帰の義務化が生産性や業績にどのような影響を与えるかを調べた新しい論文による結果である。
- もしオフィス復帰の義務化が難しくうまくいかない場合、その職場ではおそらく意味がない。
オフィス復帰(Return-to-office:RTO)の義務化は、上司の思い通りの結果を生んでいないかもしれない。
ピッツバーグ大学カッツ経営大学院(Katz Graduate School of Business at the University of Pittsburgh)の研究者らによる新しい論文では、従業員をオフィスに戻すことで生産性と業績が向上するかどうかを検証している。
「我々の決定要因分析の結果は、経営者がRTOの義務を利用し、従業員に対する支配力を再強化し、企業の業績悪化のスケープゴート(責任を背負わされる立場の弱い者)として従業員を非難していることを示している」と著者らは書いている。
「また、我々の調査結果は、経営者がRTOが企業価値を高めると信じているために課しているという主張を裏付けるものではない」
研究者らは、S&P500企業137社の公開されたRTOデータを分析し、RTOの義務化は、過去の株式市場の業績が芳しくない企業ほど見られることを明らかにした。 RTOの義務化は「男性でパワフルなCEO」 を擁する企業でより一般的だった。著者らは、RTOの義務化が株式のリターンや企業の収益性に有意な影響を与えないことを見出している。
しかし、このデータには企業が何日間の出社を義務付けているのかが明記されていないことが多く、フルタイムとパートタイムのRTOポリシーによってパフォーマンスに差が出る可能性があることを研究者らは指摘している。
さらに、研究者らはグラスドア(Glassdoor)の従業員の仕事満足度データを用いて、RTOの義務化は、ワークライフバランス、上級管理職、仕事満足度に対する従業員の評価を低下させることを発見した。それでも多くの従業員は、共同作業を促進し、仕事と家庭の混同を改善する方法として、RTOの決定に同意する可能性があると研究者たちは記している。
RTOの義務化は、大手IT企業や金融企業を含む全米の多くのオフィスを分裂させた。2023年、アマゾン(Amazon)の従業員5000人以上が同社のオフィス復帰の義務に反対する請願書に署名し、アマゾン側はこれを拒否した。またディズニー(Disney)の従業員2300人以上も、週4日のオフィス勤務に反対する請願書に署名した。
従業員の生産性がリモートワークで向上するかどうかが、従業員をオフィスに復帰させることの賛否を問う重要な論点として浮上している。リモートワークは生産性が低く、自宅での仕事はイノベーションを抑制することを指摘する初期の研究もある。しかし、サンフランシスコ連邦準備銀行(Federal Reserve Bank of San Francisco)の最近の分析では、「リモートワークへの移行だけでは、生産性のパフォーマンスにおける部門間の差異を説明する大きな要因にはならない可能性が高い」ことが分かった。
スタンフォード大学(Stanford University)の経済学者で在宅勤務の研究者でもあるニック・ブルーム(Nick Bloom)はRTOの義務化についてBusiness Insiderへの電子メールで、「実施が困難な場合は、理にかなっていない可能性が高い」と指摘する。
「適切に実施されたRTOでは、全従業員が週に2日か3日、同じ曜日にオフィスに戻り、一緒に仕事をし、オフィスに活気が戻って来る」
ブルームは、RTOの義務化を適切に遂行するひとつの方法は、管理職に「メンタリングに焦点を当てた評価の明確な部分」を持たせることだと述べている。これは多くの場合、オフィス復帰宣言の目標のひとつである、チームを指導して成長させる最善の方法は何かを考える動機をリーダーに与えるものになる。
「良くないRTOは、週の最低出勤日数を義務付けているものの、勤務日数についてのガイダンスもなく、オフィスでの活動についての説明もない。そうなると、人々は1日中ズームで通話を続けるためだけに出社したり、オフィスに数時間出社しコーヒーを飲んだ後、すぐに帰ったりすることになる」とブルームは言う。
一方、CEOたちは従業員を完全にオフィスに復帰させることにブレーキをかけているようだ。全米産業審議会(Conference Board)が実施した調査によると、アメリカのCEOのうち、2024年に「従業員をフルタイムでオフィスに復帰させることを優先する」と答えたのはわずか4%だったが、27%のCEOは「ハイブリッドワークの維持が人的資本の優先事項だ」と回答している。
RTOの義務化を理由に仕事を辞めたミレニアル世代のマネージャーのダニエル( Danielle )は、「管理職や指導的立場にある人々で、実際に人を見て、席についている彼らのお尻を見なければいけないという人は、実際に人々がどのように働いているかを知らないのだ」と以前Business Insiderに語っている。
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