英紙ガーディアンの報道とウクライナ高官の反発
英紙ガーディアンは6日、今年7月から8月にかけ、タンカー7隻が韓国の複数の港から計17万6000トン以上の石油製品を積み込んでロシア極東のウラジオストクなどへ運んだと報じた。これを受け、ウクライナのブラシウク大統領顧問はSNSで同記事を引用し、韓国の対ロシア制裁政策と極めて対照的であると主張した。さらに、韓国からの石油製品がロシアの製油能力喪失による影響を相殺したと非難した。聯合ニュースが伝えた。
青瓦台による事実関係の否定と法的根拠の説明
青瓦台の姜由楨首席報道官は7日の会見で、韓国政府が一貫して国際社会と連携し対ロシア制裁や輸出管理を履行してきたと強調した。その上で、取引主体や原産地などの事実関係が確認されていない個別取引を根拠に韓国が制裁に反する行動をとったかのように言及することは事実と異なり不適切だと指摘した。また、青瓦台国家安保室の関係者も補足説明を行い、韓国の対ロシア輸出管理対象1402品目に精製油は含まれていないものの、昨年8月から今年8月までの統計上、韓国からロシアへ軽油やガソリン、航空燃料などが輸出された事例はないと明らかにした。原産地を問わず税関手続きを経て輸出された実績はなく、ガーディアン紙も取引自体は韓国の法律に違反するものではなく一部の船舶が目的地を第三国と偽って出港したとしている点を聯合ニュースが報じている。

北朝鮮兵移送の公表をめぐる両国の確執
一方、韓国とウクライナの間では、北朝鮮兵の捕虜に関する情報公開をめぐる対立も表面化している。BBCニュースやdメニューニュースによると、ウクライナのゼレンスキー大統領は9月23日の国連総会演説で、ロシアとの戦闘で捕虜となった北朝鮮兵2人を韓国に移送したと公表した。韓国の李在明政権は、これが国家安全保障にかかわる極めて機密性の高い問題であり、秘密保持の合意を破ったものだと反発した。外務省は駐ウクライナ大使代理を呼び出して正式に抗議し、ウクライナ外務省が合意の存在を否定したことで対立が一段とエスカレートしたと報じられている。
ウクライナ支援と軍事分野への関与をめぐる姿勢
韓国はロシアによる侵攻以降、ウクライナに対して人道支援や1億ドルの支援パッケージを通じた非殺傷物資の供与を行ってきた。しかし、殺傷能力のある兵器の提供については拒否し続けている。Yahoo!ニュースのエキスパート記事によると、韓国の専門家からは、消耗戦が続く現代の戦争に韓国の武器が使われること自体が屈辱的であり、周辺国との外交的な余地を残すためにも限定的な関与にとどめるべきだとの見方が示されている。ウクライナ側は韓国により重要な役割を求めているものの、李在明政権はロシアや北朝鮮との関係悪化を避けるため、軍事支援には踏み切らない姿勢を貫いている。

今後の両国関係と事実関係の行方
韓国政府は、関係機関を通じて石油製品の輸出に関する事実関係を綿密に確認しており、問題が確認されれば必要な措置をとる方針を示している。目的地の虚偽記載の有無などをめぐり、国内法違反の判断や当局による調査がどのように進められるのか、その動向が注視されている。