イギリス・サセックス州ショアハムの海岸で、家族と共に海で溺れたパレスチナ系イギリス人の少女サジャ・エル=カワスさん(6歳)が、搬送先の病院で死亡したことが明らかになりました。これにより、火曜日に発生した水難事故で、サジャさんを含む家族4人全員が犠牲となりました。
サセックス警察および病院の代理人を務める法律事務所、パレスチナ・フォーラム・イン・ブリテン(PFB)によると、サジャさんは火曜日の事故後、危篤状態で病院に搬送されていましたが、金曜日に死亡が確認されました。彼女に先立ち、父親のハッサン・エル=カワスさん(55歳)、母親のゼイナ・アライアンさん(37歳)、そして姉のサラ・エル=カワスさん(14歳)の3人が、現場で死亡が確認されていました。
事故の経緯と救助活動
ロンドンに住む家族は、イギリスを襲った猛暑の中、ビーチを訪れるためショアハムへ移動していました。事故が発生した火曜日の午後2時頃、家族はショアハム砦(Shoreham Fort)付近のビーチから入水し、その後困難に直面したとみられています。漁師が水中でもがく家族を発見したことで救助要請が出され、午後3時までに緊急サービスが現場に到着しました。
救助活動には、ショアハム、リトルハンプトン、ニューヘイブンの沿岸警備隊救助チームに加え、RNLI(王立救命艇協会)の救助艇、HMコーストガードのヘリコプター、さらに2機の航空救急車と複数の地上救急車が投入されました。この大規模な緊急対応に伴い、ショアハムのA259道路の一部が閉鎖されました。
一部の報道によると、強い潮流によりサラさんが漁網に絡まり、それを助けようとした父親が苦戦し、さらに母親とサジャさんが入水したことで、状況が「圧倒的」なものになったとされています。
警察の捜査と当局の反応
サセックス警察のジェームズ・コリス警視正は、この出来事を「家族と友人を打ち砕き、ショアハムのコミュニティに深刻な影響を与えた胸が張り裂けるような悲劇」と表現しました。警察はCCTVの映像や目撃者の証言を検討し、捜査を継続していますが、現時点では第三者の関与はない「悲劇的な事故」であるという見方が強まっています。
犠牲者の背景とコミュニティの追悼
パレスチナ大使館によると、父親のハッサンさんはレバノン南部のラシディエ難民キャンプ出身のパレスチナ難民であり、その後イギリスへ渡ったとのことです。ラシディエキャンプは、レバノン国内で最も人口の多いパレスチナ難民キャンプの一つとして知られています。

ロンドンのイーリングにあるエレン・ウィルキンソン女子校は、8年生だったサラさんの死を受け、ウェブサイトで追悼文を掲載しました。学校側は、サラさんを「スタッフや生徒に好かれていた優しい女の子」と評し、深い哀悼の意を表しています。また、パレスチナ・フォーラム・イン・ブリテンのアドナン・フミダン会長は、イギリスのパレスチナ人およびアラブ人コミュニティがこの事件に「深い衝撃と悲しみ」を感じていると述べました。
犠牲者一覧
| 氏名 | 年齢 | 関係 |
|---|---|---|
| ハッサン・エル=カワス(Hassan El-Khawas) | 55歳 | 父 |
| ゼイナ・アライアン(Zeina Alayn/Alyan) | 37歳 | 母 |
| サラ・エル=カワス(Sara El-Khawas) | 14歳 | 長女 |
| サジャ・エル=カワス(Saja El-Khawas) | 6歳 | 次女 |
サジャさんの死亡確認は、aljazeera.comやGlobalbankingandfinanceなどの報道、およびGuy’s and St Thomas’ NHS Foundation Trustの代理人弁護士による法的通知を通じて公表されました。
